スウェーデンはロックダウン・マスク無しで全体死者増加せず

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スウェーデンでは2020年4月5月に確かにパンデミックがあったが、ロックダウンやマスクはしなかった

スウェーデンはロックダウンしないことで世界中から批難されましたが、その結果大変なことが起きたのでしょうか。またマスクもエビデンスが無いとしてしませんでした。日本との比較も混じえながらグラフを見ていきます。

グラフの赤い線が100万人当りの新型コロナの死者数を示しています。確かに2020年の4月と5月のスウェーデンの死者は日本に比べると膨大な数となっています。

青い線は他の死因での死者も含めた全死因死者を示しています。この線もやはり例年よりも高くなっています。水色で塗った領域は2015年から2019年までの同じ時期の最大と最小の範囲を示しており、この領域よりも青い線が高い位置にあると例年より死者が多かったことを示します。特に水色の領域の上に白い空白部分が見えて、更にその上に青い線があるところは、例年より非常に死者が多かったということを示しています。この観点から見ても2020年4月5月のスウェーデンの死者は多かったこといえるでしょう。

しかしその後は、ほぼ水色の領域の下に青い線が見えます。これは例年の死者の最低値付近かそれ以下で推移していたことを示します。

2020年11月と12月には第2波が来て、新型コロナの死者が増え、それに伴い全死因死者が例年より増えていることが分ります。しかしやはりその後は例年より低い水準で全死因死者が推移しています。


2015年からの視点: 2020年4月5月以外は平年並みかそれ以下

次に開始点を2015年からとしてグラフを見てみます。やはりスウェーデンの2020年4月と5月の全死因死者は多いといえるでしょう。しかし11月と12月の死者に関していえば同程度となっている箇所が2018年以前にもあります。一般的に冬は寒さや感染症などの影響で人が多く亡くなります。2020年の11月と12月の死者は、時期的には例年より2ヶ月ほど早まっていますが、2018年以前の冬と同程度であったといえるでしょう。

一方で日本は新型コロナが発生した2020年の全死因死者は例年より少なくなりました。年々死者が増加していた中で特異な出来事だったといえるでしょう。しかし逆に次の年の2021年は死者が例年以上になってしまいました。

よくよく考えれば新型コロナによって死者が増えるということはあり得ません。これはヒトの死亡率が100%だからです。新型コロナによって引き起こされるのは一時期に死者が集中するという現象です。

スウェーデンは毎年1月から3月ごろの死者が多いのですが、2019年と、2020年の新型コロナ直前の1月2月は暖冬の影響で亡くなる方が少なかったのです。2020年の新型コロナ死者の多さはその影響もあったと推定している論文も発表されています。執筆者はスウェーデン人の研究者だけでは無くノルウェー人の研究者も含まれています。


1980年からの視点: ヒトは冬に多くなくなるというのがよく分かる

更に1980年からの死者推移を見てみます。冬に人が多く亡くなるというのがよく分ります。データは国連からと2000年以降はヨーロッパを中心とした死者推移データベースから取得しています。(ところどころ抜けているのはデータに抜けがあるためです。) 1989年から1990年代にも新型コロナ並みの死者が出ていることが分ります。実際、スウェーデンの統計局はその頃にインフルエンザで大量の死者が出ており、新型コロナ第一波の死者よりも全死因でみると多かったと述べています。


1980年からの視点: スウェーデンと日本を比較

改めてスウェーデンと日本を比較します。スウェーデンの場合は、100万人あたり日ごとの死者が、1980年には30〜40人だったのが20〜30人になり、新型コロナで一時的に40人になりました。一方で日本は日に15〜20人だった死者が高齢化の影響で今では30〜40人です。新型コロナの被害をほとんど受けなくても死者がどんどん増えている状態です。国として先行きが厳しいのはどちらでしょう。(なお日本で一ヶ所だけ突出して高いところは、東日本大震災のあった2011年3月です。)


200年間の視点: スウェーデン

  • 100年前のスペイン風邪には遠く及ばず
  • 小規模パンデミックに遭ったが大規模インフォデミックは防いだ

スウェーデンには死亡者数や死亡率データが200年分近くあります。それを見れば、今回のパンデミックは100年前のスペイン風邪には遠く及ばず、1968年の香港風邪や1988年の北京風邪程度であったことが分ります。流行が収まった後、むしろ死者が減っているところもそっくりです。そのときもロックダウンしないと人が沢山死ぬと騷いだのでしょうか?

スウェーデンは、ロックダウンをしないマスクもしないという緩やかな対策で、一時的に死者は集中したものの、生活に制限は少なく、2年を通してみれば死者数は例年と変りません。2022年2月には対策の推奨がほぼ無くなり、入国の制限も4月には一切無くなりました。日本人も、PCR陰性証明もワクチンパスポートも必要とせず、入国できます。スウェーデンと日本、どちらの対策が優れていたのか、将来どうなるのか、考えてみて下さい。


参考文献

  1. Sweden’s two corona months are not more deadly than the flu of the 90s – but that does not mean that everything is normal
  2. JUUL, Frederik E., et al. Mortality in Norway and Sweden during the COVID-19 pandemic. Scandinavian Journal of Public Health, 2021, 14034948211047137.

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ワクチン接種しなかった国の方が被害は少ない

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アフリカは接種率が低いので感染が広がらない

  • 検査も少ないのだろうが、だからこそ、コロナ禍は起きない

コロナパンデミック開始当初、アフリカは衛生状態が悪く大きな被害が出るのでは無いかと懸念する報道がありました。しかし在宅ケア医の萬田緑平医師はそうはならないだろうと2020年5月には予想しており、実際、大きな被害は出ませんでした。

またワクチンが出始めたころ、アフリカなど発展途上国へのワクチン供給が課題だという報道もありましたが、ワクチン接種していないところほど酷い結果にはなっていないというデータがあります。

グラフは、横軸が100人あたりの1〜3回目を合せた接種数となっており、ほとんどのアフリカの国は非常に低い接種率となっています。それと同時に陽性者者も死者も少なくなっています。

著者WEBサイト上では時間を遡ったり進めたりできるようになっています、このグラフを時系列で見てみるともっとよく分るのですが、陽性者が多くなったり少なくなったり激しく上下する国は右側に片寄っています。これはワクチン接種者が多い方が陽性者が急激に多くなったり急激に減ったりしていることを示しています。

「アフリカはワクチン接種が少なくてコロナ被害が少ない」と書くと「検査が少ないからだ」と批判されることがあります。これは事実なのでしょうが、だからこそ、検査しなければコロナ禍はおきないのです。


収入が低い国ほどコロナ死者が少ない

  • 発展途上国にワクチン融通は不要というか迷惑

ワクチンが出始めたころ、発展途上国での普及が問題だと報道されました。しかしデータを見る限り、発展途上国にワクチン融通は不要というかむしろ迷惑です。

国民の収入が比較的少ない国の方が余りワクチンを接種していなくて、同時にコロナ被害が少ないというデータがあります。収入の高い国、中の上、中の下、低い国とで新規陽性者、死者、ワクチン接種率と並べるとこの順番になります。

アフリカにせよ、低収入の国にせよ、「ワクチン接種が少なくてコロナ被害が少ない」と書くと「検査が少ないからだ」と批判されることがあります。でも、だからこそ、なのです。検査しなければコロナ禍は起きないのです。


萬田緑平先生の予言

最後に2020年5月、まだ最初の緊急自体宣言中の萬田先生の予言を載せておきます。まさにこの通りになりました。

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ワクチン推進して日本の全死因死者が増加

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2022年2月に日本の人口当りの全死因死者が顕著に増加

日本の人口当りの全死因死者が2022年2月に増加しました。特に被害が大きな大阪府を例にとって、どれだけの被害だったのか、過去や他の国や地域と比較しながら考えていきます。


2022年2月、特に大阪の全死因死者が激増

大阪府の2022年2月の人口当りの全死因死者、週ごとのデータを元にしたグラフが凄まじいことになっています。2010年から12年分表示していますので、ここ10年以上と比べて異様な増加であることが分るかと思います。2020年に死者が減ったからとか統計上のブレだとか、また赤線のコロナ死者の増加分でも説明がつきません。

これはもう、少なくとも大阪府の全死因死者の激増はワクチンのせいであると筆者は考えています。100歩譲っても、検査、マスク、自粛、ワクチンという感染症対策が間違いという証拠に他ならないと考えます。

もう少しグラフを詳しくみていきます。

青い線は他の死因での死者も含めた全死因死者を示しています。この線もやはり例年よりも高くなっています。水色で塗った領域は2015年から2019年までの同じ時期の最大と最小の範囲を示しており、この領域よりも青い線が高い位置にあると例年より死者が多かったことを示します。特に水色の領域の上に白い空白部分が見えて、更にその上に青い線があるところは、例年より非常に死者が多かったということを示しています。

この観点から見れば、2021年に死者は増加しています。毎年増加傾向だった人口当りの全死因死者が2020年で増えず、2021年にその分が増えたというと説明が仮にできたとしても、グラフを見ても分るように、2022年の2月死者の多さはそれでは説明がつきません。

この大阪府の全死因死者の多さは、コロナパンデミックと比べてどの程度のものだったのか、他の国や地域と比較していきます。


大阪府とスウェーデンとで比較

大阪府とスウェーデンとで比較してみます。スウェーデンの第一波の被害はヨーロッパの中では中程度です。スウェーデンで人口当りの死者数が極端に多かったのは、2020年の4月と5月の第一波のときだけです。大阪の2022年2月の死者の多さはそれに匹敵するか、それ以上だということが分るかと思います。


大阪府と英国との比較

次に大阪府と英国とで比較してみます。英国では第一波での死者はヨーロッパの中でも多い方でした。大阪での2022年2月の全死因死者の多さは、英国の第一波ほどの被害にはなっていません。つまり大阪の2022年4月の全死因死者増は、2020年コロナ第一波でのヨーロッパでの被害と比べると、大きな被害を受けたところ程では無いが、中程度の被害のところよりは多いということになります。


韓国も同様に2022年2月に全死因死者が激増

実はパンデミック初期にはそれ程全死因死者が増えていないのに、2022年になって極端に増えた国というのは他にもあり、韓国です。韓国の2022年2月の全死因死者も極端に増加しており、その増え幅は大阪を上回ります。

韓国はブースター(3回目)接種を日本以上に推進していた国です。追加接種が死者を増やしているのではとしか思えません。


大阪近辺の兵庫・京都・奈良も2022年2月に全死因死者が増加

大阪近辺の兵庫、京都、奈良も大阪ほどでは無いにせよ、同じように全死因死者が増えています。

纏めると、大阪では2022年2月になってからヨーロッパの第一波と同じかそれ以上の被害が出ています(とはいえ一番被害が大きかったところ程では無い)。また近隣の県や韓国とも同じ傾向です。2020年新型コロナ被害が出始めていたころは全死因死者は増えていなかったのに、2022年2月になって激増してしまいました。この原因は、やはりワクチンだと筆者は考えています。

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ワクチンで免疫が破壊された東アジア・オセアニア

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日本 2022/07/23: 世界最大の新規陽性者を出す国に

  • 世界の1/3の陽性者が日本!(7日平均では 1/9)
  • 人口10倍のインドは3回目を「ほとんど接種してないから」陽性者も少ない
  • 人口当りでも右の方 NZ、オーストラリア、シンガポール、韓国、日本、台湾

2022年7月23日、絶対数でみると世界の陽性者のトップが日本という感染状況になりました。その日に計上された世界全体の陽性者が 63万人、日本は20万人で、世界の 1/3 を占めます。図のように 7日間の平均でみても日本が 14万人となりダントツです。

そして感染者が多いのはグラフの右の方に片寄っていることが分るかと思います。これは、3回目接種率が高い国の方が感染者が多いことを示しています。3回目接種率が 5% 程度と低いインドは、日本の10倍の人口がいるのに、圧倒的に少ない陽性者となっています。

二段目の人口当りのグラフで見ても、右の方、つまり 3回目接種率が高い国で、ニュージーランド、オーストラリア、シンガポール、韓国、日本、台湾が確認できます。これらの国は元はコロナ被害が少ない国でした。これらの国の感染状況の推移を見ていきましょう。


韓国、台湾、香港、シンガポール、オーストラリア、NZ、日本

  • 東アジア・オセアニアは世界的に見て被害が少なかったがブースター接種(3回目、4回目)を推進することで感染爆発

東アジア・オセアニアは世界的に見て被害が少なかったがブースター接種(3回目、4回目)を推進することで感染爆発しました。これは決して予期できなかったことではありません。


イスラエル 2022/01/25: 世界最悪の人口当り新規陽性者数

  • ワクチン接種が先行するイスラエル、世界最悪の人口当り新規陽性者数

ワクチン接種で先行するイスラエルは2022年1月から4回目の接種を始めて感染が爆発しました。そもそも2021年の6月ごろにはもう、ブレイクスルー感染も頻発し、接種しても感染が収まらないことははっきりしていました。

残念ながら先行するイスラエルの経験はいかされず、その後、比較的に感染状況のよかった、韓国、台湾、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本の感染爆発を招いてしまいました。


韓国 2022/03/28: 世界最悪の人口当り新規陽性者数

  • 韓国は 3/28 に国としては世界最悪の陽性者と死者
  • 香港も世界最悪の死者を出す地域に

韓国も 2022年3月28日ごろには、国としては世界最悪の新規陽性者と死者を出すようになりました。香港もこの頃、世界最悪の死者を出す地域となりました。


台湾 2022/06/11: 世界最悪の人口当り新規陽性者数と死者

台湾も 2022年6月11日ごろは世界最悪の人口当り新規陽性者数と死者を出す国となりました。絶対数で見ても米国に継ぐ世界2位となっています。人口が3億人以上の米国についで、人口2000万に過ぎない台湾が 2位というのは驚くべきくとでは無いでしょうか。


東アジア 2022/08/23: 人口当り新規陽性者数で世界トップ4

1番目のグラフ、2022年8月23日には、人口当り新規陽性者数で東アジアの4ヶ国(地域)、韓国、日本、台湾、香港、が世界の実質トップ4となりました。(バルバドスが香港より少しだけ上ですが人口30万人の小国なので除外しています。)シンガポールも東アジア4ヶ国のすぐ下にみえます。これらの国や地域はどこも当初は感染が少なかったところです。せっかくコロナに対して強かった免疫にワクチンで異常をきたしているのでしょう。

更によく見ると、100人当り接種数累計が、260-280 となっているあたりは緑の色の国が多くなっています。このグラフではアジアが緑で表示されていますので、その接種回数に達している国はアジアばかりで、他の地域でその接種数に達しているところは少ないということです。被害が酷かった欧州や南北アメリカは入っていないということです。どうして被害が少なかった東アジアでこんなにワクチンを接種したのでしょうか。全くわけが分りません。自国の被害状況に合せて接種推進の是非を決めるべきでした。

2番目のグラフ、報道されている通り、新規陽性者数の絶対数では日本が 5週連続で世界一位となっています。

3番目のグラフ、人口当りの死者で日本よりもっと多い国もありますが、それらの国が日本並みになってきて、日本は少し増えてきているという状況です。4番目のグラフ、日本は 2022年8月10日から米国に次いで、死者の絶対数が多い国となっています。世界 2位です。

日本が死者でもこんなに目立つようになってしまったのは、死因が別の要因であってもコロナ陽性ならコロナ死とカウントしているという検査体制の問題もあるでしょう。ですからずっと、検査・マスク・ワクチン推進で状況は悪化するといっているのです。100万人あたり、他の死因での死者は30人くらいなのですから、コロナ死者2〜3人は騒がなければ大きな問題ではありません。

繰返しになりますが、これらはイスラエルの事例からその可能性を全て予期できていたことです。それなのに検査・マスク・ワクチンを推進した結果、東アジアの感染状況は悪化し、日本も世界最大の新規陽性者を出すまでになりました。検査・マスク・ワクチンを続けていてはいつまでたってコロナは終りません。


イスラエル 2022/08/28: 接種しなくなったら

イスラエルの日ごとの人口当りの接種数を追っていくと「接種しなくなったらどうなるのか」ということを示唆するデータが出ていることが分ります。

先行接種が2020年12月から進んでいたイスラエルの動きを時系列順に追っていきましょう。上のグラフは青が日ごとの人口当り接種数で、朱色が陽性者数です。

2021年1月の接種推進の最中に感染が拡大したもののその後は落ちつきました。2021年6月ごろからブレークスルー感染が目立つようになり、3回目の接種を進めていた2021年9月には結局、過去最大の陽性者を出すようになりました。2022年1月ごろ4回目接種を進めている最中に過去最大、しかも歴代世界最高の陽性者を出すようになりました。

注目すべきは、2022年2月以降はワクチンを接種する人がほとんどいなくなっていったことです。この頃から規制も解除されていきました。イスラエルの人々はワクチンを接種した方が脆弱になるということに気付いたのでは無いでしょうか。政府も規制を解除するしかそれまでやってきた対策が逆効果であることを誤魔化す方法は無いと考えたのでは無いでしょうか。その後も波は現れていますが、2022年1月よりは低い波になったようです。

一方で、東アジアの国々、韓国、日本、台湾、香港はどうなったのでしょうか。2022年8月末の段階で日本はまだ4回目接種を推進しています。日本ほどでは無いにせよ、他の国も接種はしているようで、少なくともほっとんど接種しなくなったイスラエルとの接種数の差は歴然です。そして陽性者数もイスラエルの方が少なくなっています。

これはあくまで2022年8月末の段階ですので、今後イスラエルも検査する限りはまた波が来るでしょう。そのとき接種数がまた増えるのか、陽性者の波がどこまで高くなるのか、注目していきましょう。

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行動制限に意味はあったのか?

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駅の人流と新規陽性者の傾向にほぼ相関無し

まず行動制限と新規陽性者・死者に関連性は無かったという論文は出ています。[1][2]

ここでは Google が提供する人流データを用いて、その時期、駅や住宅街に人が多かったのか少なかったのか、というグラフと陽性者や死者のグラフを重ね合せてみます。

例として日本、東京、大阪、沖繩を取ります。図は青色の線が駅の人流の増減で、朱色の線が新規陽性者数を示しています。

まず、緊急自体宣言やマンボウにより行動制限してたりしましたが、感染の波は起こり、第一波から第五派と進むに連れて、波が高くなっていたことが分ります。6月14日現在、オリンピックを開催するしないで揉めていた一年前と同程度の新規陽性者が出ています。

行動制限と感染の波には関連性があるのでしょうか? 詳しく見ていきます。

r= で示している数値は相関係数です。沖縄にだけ弱い正の相関がありますが、それ以外は相関がありません。

駅の人流と死者の傾向にほぼ相関無し

  1. ただしマイナスの値が多いことが気になる

次に図に駅の人流が青い線なのは同じだが、朱色を死者のとしたグラフを示します。二つの値に相関は無しと出てるのですが、マイナスの値が多いことが気になります。

といいますのは、次の図を見て下さい。

住宅街の人流と死者の傾向に相関無しだが……

  1. r=0.1〜0.19と相関無しだが、全部プラス

朱色が死者なのは同じですが、青い線は住宅地の人流、つまりどのくらい人が家かその付近にいたかを示しています。

二つの値に相関があると、家に居た方(Stay Home)が死者が増える傾向であることを示します。相関無しとはやはり出てるのですが、こちらは全てプラスになっています。駅の人流とは逆の結果になるであろうことは容易に想像できるのですが、駅の人流ではマイナスで、住宅害ではプラスになってしまうのは、何かあるのではと疑わざるを得ません。

まとめると、行動制限が新規陽性者や死者にグラフを見る限り関連があったとはいえません。また死者に関しては気になる結果が出ています。

皆さんも御自身で考えてみて下さい。

参考文献

  1. BERRY, Christopher R., et al. Evaluating the effects of shelter-in-place policies during the COVID-19 pandemic. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2021, 118.15.
  2. KANDASAMY, Ambika, et al. A LITERATURE REVIEW AND META-ANALYSIS OF THE EFFECTS OF LOCKDOWNS ON COVID-19 MORTALITY-II. 2021.

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駅の人流と新規陽性者の傾向にほぼ相関無し

世界の陽性者の3分の1が日本!!

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マスクは有効なのか?

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マスクなどの感染対策が優れていると誇っていた日本の感染状況は世界平均を超える

日本は綺麗好きでマスクなどの感染対策が優れていので被害が少ないという認識を持っている方が多いと思います。しかし2021年夏の第5派が新規陽性者が世界平均を超えるようになり、2022年1月の第6派から死者においても世界平均を超えるようになってきました。これでいてマスクに効果があったと言えるのでしょうか? 様々な面から検証していきます。

マスク感染予防効果にRCTメタ解析のエビデンス無し

作成: 石井仁平医師

コロナ禍が始まり、やたらとエビデンス、エビデンスと騒がしくなりましたが、一口にエビデンスといっても、図のようにレベルがあり、エビデンスレベルが高いもの低いものエビデンスとしては認められないもの、とあります。

エビデンスとしては認められないものの代表に富岳のシミュレーションがありますが、これは後ほど解説します。

最高レベルのエビデンスはランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial, RCT)のメタ解析と言われるものです。これはランダム化比較試験での複数の論文の質を評価し(システマティックレビュー)、質が高いとして選び出された複数の論文を統合して結果を出します。

インフルエンザなどの呼吸器系感染症の感染防止にマスクが効果あるのか、RCTメタ解析論文として、2020年5月の香港大学Xiaoらの論文があります[1]。マスク着用に効果は認められないとなっています。参照論文の期間は1946–2018年と実に70年以上の論文の解析結果という最高レベルのエビデンスとなっています。

この論文は驚くべきことに、マスクを推奨してきたCDC(米国疾病対策予防センター)のページ[2]にも載せられています。CDCはマスクに効果が無いことを知っていながらずっと推奨してきたことになります。

マスクに効果は認められないとするRCTメタ解析論文があることは分りました。しかし逆の結果の論文が出ること自体は珍しくありません。そこでマスクは有効だとするRCTメタ解析論文を探してみます。

16のRCT論文のメタ解析で、N95マスクをフィッティングテストをした場合33パーセント感染リスクが下がったという結果はありますが、有意な結果ではありませんでした。[3] フィッティングテスト無しや不織布を使った場合の感染リスク抑制効果はそれより更に劣っています。

また数十や100以上の論文を解析した論文はあるのですが、RCTは無かったりごく僅かであったりで、代りに Control Case ばかりを集めています。[4, 5, 6]

また図にも書かれているように有意差をもってマスクが有効だとするバングラディシュの RCT 論文[7] はあるのですが、これでマスクの有効正は認められないとするRCTメタ解析の結論を覆すことはできません。これを纏めてメタ解析しても有効性は認められないとの結果は同じで、そもそも質の高い論文と認められずにメタ解析の対象にならないと考えています。

富岳のシミュレーション実験でもマイクロ飛沫では効果無し

スーパーコンピューター富岳を使った実験でマスクが有効性が示されたと何となく思っている方が多いと思われますが、その資料には『ただし20ミクロン以下の小さな飛沫に対する効果は限定的であり,マスクをしていない場合とほぼ同数の飛沫が,気管奥にまで達する』と書いてあります。[8]

新型コロナウイルスが空気感染(エアロゾル感染やマイクロ飛沫感染など呼び方は色々ある)であることはCDC(米国疾病予防管理センター)でも2021年5月には認められています。[9]

空気感染がある以上、マスクの効果は限定的です。

富岳のシミュレーションはパラメータによって結果が大きく変るので参考程度

話が少し逸れますが、情報処理技術者でもある筆者の観点からみて、富岳は素晴らしいスーパーコンピューターだと思います。特にその並列度は圧倒的で、並列に様々な感染状況などを想定して高速にシュミレーションを行うことができることが魅力です。実際、17ヶ月の期間のうちに、1000以上の樣々な感染状況などを想定し結果を出したそうです。[10][11]

更に特筆すべきは、富岳の使い勝手の良さです。富岳には市販のオペレーティングシステム RedHat/Linux を同等の使い易さを保ったまま富岳用に拡張されインストールされています。皆さんがよく御存知のあの恰好よいCG(コンピューターグラフィックス)も、富岳を使って描かれています。これには筆者も富岳のその汎用性の高さに驚きました。(一般的には、スーパーコンピューターではシミュレーションの計算だけをさせて、手元のパソコンでCGを作ります。これには利用料金の問題も絡んできて、料金が問題とならないであろう理研自身の研究だからという面もあるとはいえ、です)

ただし誤解して欲しくないのですが、一つの感染状況だけであれば、皆さんが入手可能なレベルのPCでも、富岳が使ったものと同じソフトウェアとデータさえあれば、シミュレーション計算し結果を得ることも、CGで恰好よい動画を作成することも可能です。繰返しになりますが、あくまで富岳は様々なシチュエーションを並列かつ高速で実行することが可能ことが特長なのです。

しかもその結果は、富岳シミュレーション資料に御叮嚀に『感染リスクについては,パラメータの設定で大きく結果は変わるので,あくまで参考値としてください!』と書かれています。つまりパラメータ(現実世界の挙動を仮定した数値)によって結果は大きく変ることに留意する必要があります。

このことを知らずに「富岳でマスクが有効だと結論が出た」と誤解している人が多いのでは無いでしょうか。

もう一つ、世間一般との乖離が大きいと思う点を一点指摘します。理研の報道陣向け発表、特にそれを受けてもメディアの報道発表は、「マスクに有効性があった」という論調が多かったと思います。しかし富岳の論文の中身は富岳がシミュレーションの実行を厖大な数できることやアルゴリズムを工夫して計算速度を向上させたことなどが主です。論文の結論としてマスクの有効性を謳ってはいないとにも注意して下さい。

ノーマスクのスウェーデンでもインフルエンザは流行せず

マスクなどの感染対策でインフルエンザが激減したという言説が日本では広がっているように思います。しかしこれは簡単に反証が可能です。

図はスウェーデンにおける、2016/2017年シーズンから、新型コロナが流行した2020/2021シーズンのインフルエンザの觀測結果をグラフにしたものです。横軸は第何週であるかを示しています。縱軸はインフルエンザの定点觀測結果を示しています。 2020年から2021年初めまで、ロックダウン無しでほぼノーマスクのスウェーデンでもインフルエンザは流行しませんでした。

マスクの有無でインフルエンザが減ったわけでは無いのです。

インフルエンザが減った理由はウイルス干渉では無いかと筆者は考えています。

脱マスクが進む欧米

陽性者でも死者でも世界平均を超え出した日本ですが、死者に関しては欧米と比べると大した違いはありません。一方で欧米は2022年の2月あたりから、もうマスク着用の推奨も義務もやめマスク姿を見ることは無くなっています。この違いはどこから生まれるのでしょうか。

筆者の考えでは、論理的に考えてマスクは不要と考えた人が多かったのか、それとも陰謀論に嵌ってマスク着用は支配者層の陰謀と考えた人が多かったのか、そういうことは関係無いと思います。単に「対策は無駄だった」また「マスクなんかしてて健康に過ごせるわけが無い」と考える人が多かったのだと思います。

日本人も人の目を気にしてでは無く、自分の健康をまず第一に考えてマスクを外しましょう。そうでないと子どもがかわいそうです。いくら先生がマスクを外すように言っても外さないということが起きていると聞きます。これは先生始め、大人が外さないからです。多くの大人が外すようにならないと子供が外せません。子供たちの健康と未来を考えて大人が効果の無いマスクを外しましょう。

参考文献

  1. XIAO, Jingyi, et al. Nonpharmaceutical measures for pandemic influenza in nonhealthcare settings—personal protective and environmental measures. Emerging infectious diseases, 2020, 26.5: 967.
  2. https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/5/19-0994_article
  3. TRAN, Thach Quang, et al. Efficacy of face masks against respiratory infectious diseases: a systematic review and network analysis of randomized-controlled trials. Journal of Breath Research, 2021.
  4. HOWARD, Jeremy, et al. An evidence review of face masks against COVID-19. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2021, 118.4.
  5. CHU, Derek K., et al. Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis. The lancet, 2020, 395.10242: 1973-1987.
  6. TALIC, Stella, et al. Effectiveness of public health measures in reducing the incidence of covid-19, SARS-CoV-2 transmission, and covid-19 mortality: systematic review and meta-analysis. bmj, 2021, 375.
  7. ABALUCK, Jason, et al. Impact of community masking on COVID-19: A cluster-randomized trial in Bangladesh. Science, 2021, eabi9069.
  8. 坪倉 誠, “室内環境におけるウイルス飛沫感染の予測とその対策,” 2020年10月13日資料, 2020/10.
  9. CDC, “Scientific Brief: SARS-CoV-2 Transmission,” 2021/05.
  10. 理化学研究所, “「富岳」を用いたCOVID-19の飛沫・エアロゾル拡散モデルシミュレーションが、2021年ゴードン・ベル賞COVID-19研究特別賞受賞,” 2021/11/19
  11. ANDO, Kazuto, et al. Digital transformation of droplet/aerosol infection risk assessment realized on” Fugaku” for the fight against COVID-19. arXiv preprint arXiv:2110.09769, 2021.

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欧州でもブースター接種で感染拡大

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そもそも目的はコロナ禍を抜け出し日常に戻ること

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そもそもコロナ禍を抜け出し日常に戻るのが目的だということをまずは言っておかなければならないでしょう。当り前のように見えて、案外、当り前でも無いのです。

よくTwitter上で、マスクやワクチンの有効性で議論になります。

筆者は有効とは言えないことを示すマクロデータや論文を提示します。有効だとする反論してくる方は大抵は報道や政府発表を鵜呑みにしている方です。しかし中には少数ですがデータや論文を出してくる方も居ます。なる程、そういうデータ、論文、見方があるのか、と勉強になることはあります。そういう方々と幾ら議論しても有効か無効か、お互い讓ることは有りません。

では何のために議論しているのでしょうか?

私は無効だと信じて疑ってないし、100万歩譲って有効なデータがあったとしても、無効とするデータがあるのだから、推奨するのは誤りだ、という立場です。マスクもワクチンも有害性があるのは確実なのですから。有害性が一切無いとするのは、さすがに話になりません。

ですから、ある程度議論することはよいのですが、結論は出なくても適当に切上げて

「マスクもワクチンも推奨は無しで」

でよいのです。コロナ禍を抜け出し日常に戻るのが目的なのですから。

マスクやワクチンが有効か無効かの結論を出すことを目的にしてしまうと、延々と平行線の議論をしてしまうことになり時間の無駄です。なんて偉そうなことを書いてますが、私も何度もやってしまいました(汗)。

実際に日本の感染状況は、検査、マスク、ワクチンを推進した結果、世界平均を超え酷くなっています。状況が改善したらなんて言っていたら、いつまでたっても日常に戻れません。強い意思をもって日常に戻る選択をする必要があります。

そもそも私は2020年3月から、若者は普通に生活するしか無いとずっと主張し続けてきました。当時から何度頭の中でシミュレーションしても同じ結果にしかなりませんでした。高齢者やコロナが怖い方が閉じ込もるのは仕方有りませんが。

実際スウェーデンは若者はなるべく日常を送るという選択をしました。2020年3月にはは義務教育は閉じないことを決めましたし、ロックダウン(罰則のある外出規制)はしませんでした。別に何の勝算も無くこの対策を取ったわけではありません。

武漢でのCFR

2020年3月には武漢での40歳未満の有症状 CFR (致死率)は 0.3%、この時点ですら高齢者の「1/10」との推計の論文が出ました[1]。

確かに0.3%はインフルエンザの0.1%(全年齢)より高いのですが、義務教育を閉じたら今度は子供の学習・生活環境が破壊されます。それにより精神を病み、最悪、自殺に至る可能性も考えられます。ですから学校は開けるという選択肢しか無いのです。

しかし、この意見はほとんど周りの人達には受け入れられませんでした。とにかく「学校閉じろ、自粛しろ、緊急事態宣言出せ」ばかりでした。データも論文も見ず煽り報道を鵜呑みにしてしまったのでしょう。Twitterで議論する人のようにデータや論文出して私の意見に反論する人は居ませんでした。

スウェーデンは、若者に日常をなるべく送ってもらって、そして今年の2022年2月に全ての規制が無くなり、4月からは日本人もワクパス・陰性証明無しで入れます。とっくに完全に日常に戻ってます。

一方で日本はいつまでも皆がマスクして、ちょっと感染増えたら沢山の人がPCR検査上に並ぶという状態。いつになったら日常に戻るという目的が達成されるのでしょうね。

参考文献

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