宮沢氏と天人りさ氏と藤川

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天人りさ氏と藤川の後悔

  • 天人りさ氏は宮沢氏の講演会を企画してきたのは間違いと常々言及
  • 筆者も言及すべき案件
  • 二人で贖罪

天人りさ氏が時々書いていることですが、天人りさ氏は宮沢氏の講演会を企画してきたのは間違いだったと後悔しています。本件について筆者も言及すべきとは思っていましたが言及していませんでした。経緯を話し、二人で贖罪していきたいと思います。


宮沢氏とくらたま氏と手持ちマスク

  • 2020年初期の手持マスクに関して批判したら宮沢氏からブロック
  • 2022年 9月のことで、くらたま氏以外にも何人も
  • 藤川は鳥集氏とも連絡を取って二人の中を取り持とうとした

2022年9月にくらたま氏が批判したら宮沢氏からブロックされました。そして、くらたま氏が書いたように宮沢氏が最後には裏切るという話は、自粛マスク考察マン氏はよく語っていました。

このとき2020年9月に提案された手持マスクがツイッターで2年振りに話題になって、そのことをくらたま氏が話題にしたのが発端です。くらたま氏は2年前の出来事だったということも宮沢氏発案ということも意識していなかったずです。

この時、筆者は鳥集氏とも連絡を取りあい二人の中を取り持とうとしました。筆者は「研究室でN95着用などの場合以外は、効果は無いのでは」という見解でしたが、宮沢氏は「高齢者の前ではすべき」「気持ちの問題もある」という立場をずっと崩さなかっし今でもその立場だと思います。なお「研究室で」ということもくらたま氏は否定的でした。「メッセージとしては、いかなる場合も効果無いというべき」という見解で、これに関してはくらたま氏の方が正論だと思いそう伝えていました。

手持ちマスクの件は「当時は自粛強制を止めさせるための苦肉の策だった」とでも言って方針転換すればよいと思うのですが、宮沢氏はどうしても「意味はあった」ということにしたいのでしょう。


2022年10月大手町での講演会

  • 宮沢氏の発表はmRNA擁護では?
  • ロットによって副反応に差があることに怒り(ここまではよい)
  • 副反応が少ないものを使えばよい? え?
  • あの場には何十人も居たが、宮沢氏が将来の薬害加担に舵を切ったのでは? と気付いたのは二人だけだったかも

2022年10月大手町での後援会に宮沢氏から誘われ、筆者も講演しました。宮沢氏の発表を見て驚きました。宮沢氏がmRNA擁護を始めたのではという内容だったのです。

しかし数日後、そこは見なかったことにし、天人りさ氏と次のイベントの企画の相談をしようと連絡しました。見なかったことにしたことは筆者がどれだけ批難されても仕方ありません。そこでりさ氏から「もう企画できない」と告げられました。

即座に「mRNAワクを活用しようとする箇所」と「ロット差の話の中で被害が少ないロットを使えばよい」と言った箇所が問題だと分り、りさ氏にもそう告げました。

あの場には何十人も居ましたが、宮沢氏が将来の薬害加担に舵を切ったのでは? と気付き考えを共有できたのは二人だけだったかもしれません。


これは薬害への道では?

  • 宮沢氏には「これは次の薬害への道では?」と連絡はした
  • しかしりさ氏と違って表経ってはほとんど批判していない
  • 新田氏の非科学的言説への「即座の」批判にはこういう背景もあった

宮沢氏にはプライベートメッセージで「これは次の薬害への道では?」と連絡はしましたが、りさ氏と違って表立ってはほとんど批判はしていません。ツイートは1、2回だと思います。ここが筆者自身の弱さだと思っています。

申しわけありません。贖罪はりさ氏と同じく今後の行動で示し薬害撲滅を追及します。

余談ですが、新田氏の非科学的言説への「即座の」批判にはこういう背景もあったのです。


何故、今まで書けなかったか

  • 宮沢氏の支持者は多いので批難されるのが恐い
  • 宮沢氏にお世話になったから
  • 宮沢氏はこちらに戻ってきてくれるのではという期待
  • 50年BANすべきという発言や、2023年5月の単独スペースはまとも
  • 結局、非科学的な言説を振り撒く新田氏から離れない
  • 薬害追及側に戻ってきてくれるのでは? という期待から甘くなる
  • 新田氏から離れて科学を追求しないか? 研究費は自力で集められる

正直に書きますと、書けなかった理由はやはり、宮沢氏の支持者は多いので批難されるのが恐いということです。それ以外の理由より圧倒的にこちら大きかったと思います。

その他には、宮沢氏にお世話になったから、宮沢氏はこちらに戻ってきてくれるのではという期待、50年BANすべきという発言や、2023年5月の単独スペースではかなりまともだった、というのもあります。

しかし結局、非科学的な言説を振り撒く新田氏から離れないしサポートするのを見て諦めました。それでも、薬害追及側に戻ってきてくれるのでは? という想いから宮沢氏に対してはどうしても甘くなっています。

新田氏から離れて科学に正直にならないか? 研究費は宮沢氏に人気があるのだから自力で集められるのでは? という提案もしているのですが、そう舵を切る気は残念ながら無いようです。

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mRNAワクチン研究開発に終止符を!!
〜問題矮小化とお仲間ごっこのトリックを曝く〜
情報提供と書籍販売のクラファン始動

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史上最悪の薬害を生んだmRNAワクチン

  • 2023年7月まで新型コロナワクチンでの健康被害救済制度の認定者3,586人
  • うち死亡147人、審査未了が4000件以上
  • 過去44年分の全てのワクチン累計を超え、史上最悪の薬害

mRNAワクチンは史上最悪の薬害を生みました。

2023年7月まで新型コロナワクチンでの予防接種健康被害救済制度の認定者数は過去44年分の全てのワクチンによるものを超えました。これは厚労大臣によって健康被害がワクチンによるものと認められた数です。

左の二つのグラフは累計で、2023年7月までの新型コロナワクチン健康被害認定 3,586人、うち死亡認定 147人であることを示しています。そして審査未了が4000件以上もあります。一方で過去44年間の全ワクチンでの健康被害認定 3,522人で、うち死亡認定 151 です。

間違い無く史上最悪の薬害です。何故、未だに中止しないのでしょうか?


人類の危機: mRNA工場建設、自己増殖型(レプリコン)ワクチン

  • 史上最悪薬害mRNA技術を挙国一致で推進
  • 福島でのmRNA工場建設や多くの企業の参入
  • 今後は自己増殖型(レプリコン)で、ブレーキが効かず更なる被害
  • 接種者から非接種者の伝搬は? 人類の危機

しかし日本では史上最悪の薬害を生んだmRNA技術を応用し、コロナ以外にもmRNAワクチンや製剤を推進する動きが活発になっています。福島での工場を建設を初めとして、沢山の企業が参入し挙国一致でmRNAを推進する流れとなっています。mRNA技術が史上最悪の薬害を生んだのにも関わらず、です。

しかも次に市場に投入されるのは、自己増殖型、レプリコンワクチンと呼ばれるものです。自己増殖するので量が少なくて済み、副作用が少ないという触込みですが、どこまで自己増殖するのかブレーキは無いのですから一度接種しても何度も接種したのと同じことになりかねません。また接種者が非接種者に伝搬させないことも確かめられておらず、人類の危機といって過言ではありません。


一筋の光明「DNA混入疑惑追求」しかし……

  • mRNAワクチンへのDNA混入疑惑は McKernan 氏の緻密な研究の成果
  • mRNAの鋳型プラスミドDNA全長が再現できてしまう程、DNA断片が混入
  • 副作用、DNA組込みも懸念、即時接種事業中止、全ロット調査が必要
  • 日本の研究者が非科学的な言説で矮小化

しかし一筋の光明があります。

DNA解析に関する米国の専門家、Kevin McKernan氏がmRNAワクチンへ相当量のDNAが混入しているという調査結果を緻密な研究の成果として公表しました。mRNAを製造するために必要な鋳型プラスミドDNA全長が再現できてしまう程DNA断片が混入されているというのです。各種の深刻な副作用の要因の一つになっている可能性がありますし、またヒトへのDNA組替えをも心配されます。

即時mRNA接種事業中止、全ロット調査が必要な案件です。

しかし東大の研究者が非科学的な言説や稚拙な研究でDNA混入問題を矮小化しようとしました。


mRNAコロナワクチン反対派に潜むmRNA推進派が問題矮小化

  • 日本の研究者が非科学的な言説と稚拙な実験で問題を矮小化
  • 問題の本質は mRNA製造で相当量のDNA混入が避けられないこと
  • mRNA研究開発に携わっている研究者は立場上、否定せざるを得ない

東大の研究者がDNA混入問題を矮小化しようと動いたのが科学的な見地であれば健全な科学の議論の範疇です。しかし全く非科学的な言説と自身の稚拙な研究による根拠無き中傷をMcKernan氏に浴びせたのだから問題です。

何故このような動きを取ったのでしょうか?

問題の本質は、現在のmRNA製造技術では相当量のDNA混入が避けられないことにあります。mRNA研究開発に携わっている研究者は「DNA混入は微量、ヒトえの遺伝子組替えの危険性は天文学的に低い」と立場上言わざると得ないのです。


筆者の書籍出版が中止

  • 日本の薬害追及ジャーナリスト筆頭も研究者を擁護
  • その煽りを受け、筆者の書籍の出版中止
  • 薬害を追及する芽が摘取られ、薬害が続いてしまう構図であることを確信
  • 一度支持してしまうと間違いに気付いても意見を変られない、黙る

mRNA研究開発する立場の研究者がDNA混入するのを矮小化するのは理解できます。しかし日本で薬害を追及する筆頭のジャーナリストも、東大研究者を擁護しにきました。McKernan氏に対する誹謗中傷とも取れる言説には目を潰り、です。

筆者は研究者の非科学的な言説を批判していたのですが、その煽りを受け予定していた書籍の出版が中止になってしまいました。理由は出版を予定していた出版社がその研究者とジャーナリストの本を既に出版していたことにあったのです。

筆者はこれこそが、薬害を追及する芽が摘取られ、薬害が続いてしまう構図であることを確信しました。つまり医者や医療に関わる研究者が立場を守るために非科学的な言説を広め始め、仲間意識がある人が科学的なことを理解せずに擁護する、これこそが薬害が続いていく仕組みなのです。

また、検査・マスク・ワクチンなどの感染対策の問題と同じで、一度科学的に間違った対策を支持してしまうと間違いに気付いても意見を変えられず、よくて黙るだけになってしまい、問題を追及できる人が削られてしまうことも問題です。


日本での矮小化とは裏腹に世界では追試され広く知られるように

  • McKernan氏は FDA 会合で発表、筆者作成の資料も使われる
  • McKernan氏は世界で追試を呼びかける動画公開
  • 幾つかの研究グループもワクチンへのDNA混入を確認


日本でのDNA混入問題矮小化の動きとは裏腹に世界では広く知られるようになってきています。2023年6月にMcKernan氏は FDA のワクチンおよび関連生物由来製品諮問委員会でDNA混入問題について発表しました。手前味噌ですが氏のスライドには筆者が作成したスライドも使われています。

氏は世界で追試を呼びかける動画公開しました。また幾つかの研究グループもワクチンへの、あってはならない部分のDNA混入を確認し、調査が必要だと訴えています。


日本で真の薬害追求ジャーナリストは筆者のみ

  • 日本で唯一、筆者のみが mRNA混入疑惑と科学的に追求できる
  • 情報提供と書籍出版を通してmRNA研究開発中止を訴えていく
  • そのためのクラファンを開始

mRNA混入疑惑を科学的な見地から追求できるジャーナリストはもはや日本で唯一、筆者のみです。もちろん科学者としては村上先生と荒川先生がいらっしゃいます。しかしジャーナリストとしては筆者しかいません。

mRNA混入疑惑などの情報提供と書籍出版を通してmRNA研究開発中止を訴えていきます。


経歴


2020年から対策の間違いを発信、日本で唯一の情報通信研究者

私は2020年の3月から政府の推奨する感染対策は間違っているとSNSで訴えてきた、日本で唯一の情報通信研究者です。特に統計データを元にしたグラフを描くことで感染対策の間違いを訴えてきました。

世界各国からの統計データ集収プログラムの作成、また様々な観点からオンデマンドでグラフを作成するページの作成など、独自にシステムを構築してきました。現在、ツイッターでは支持を集めフォロワー数は4.3万人、ニコニコ動画のフォロワー3000人です。

また、 コロナ禍の3年間を振返る書籍「マスク社会に終止符を!! 〜コロナとワクチン、統計情報のトリックを曝く」花伝社より2023/08/25発売となっています。


リターンの紹介

(1) 1000円

情報提供サイトの御支援者一覧に御名前を掲載(希望者のみ)

(2) 5000円

(1) に加えて、サイン付き書籍「mRNAワクチン研究開発に終止符を!!)」2024年1月発送(予定)

(3) 1万円

(1) (2) に加えて、サイン付き書籍「マスク社会に終止符を!!」8月発送

(4) 5万円

(1) (2) (3) に加えて、情報提供サイトに1ヶ月間バナー広告掲載

(5) 10万円

(1) (2) (3) (4) に加えて、講演とマジックショーにお伺い

※(4) と (5) に関しては 3ヶ月分も御用意

  • 前回のクラファンで本を二冊申し込まれた方は申し込み不要
  • 「mRNAワクチン研究開発に終止符を」プロジェクトの趣旨に御賛同頂ける方は、下記の銀行口座振込もしくはPayPay口座にご送金のち、フォームに必要事項を入力しご送信下さい。
  • クレジットカードやPayPal払い御希望の方はKickStarterで別途準備予定

募集は終了しました。1,675,000円を御支援頂きました。有難うございました!!

Kevin McKernan氏背景とDNA混入疑惑提起までの過程

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Kevin McKernan氏略歴

  • Medicinal Genomics社、創設者
  • ゲノムの分野で25年の経験、論文は57,000件以上引用
  • MITのヒトゲノム計画で研究開発のチームリーダー
  • PCRとシーケンシングに関する複数の特許有り

Kevin McKernan 氏は Medicinal Genomics社の創設者です。ゲノムの分野で25年の経験、論文は57,000件以上引用されています。MITのヒトゲノム計画で研究開発のチームリーダーを勤めました。PCRとシーケンシングに関する複数の特許を有しています。


2023年6月15日 FDAのワクチンと関連生物由来製品諮問委員会

  • McKernan氏がFDAのワクチンと関連生物由来製品諮問委員会に出席
  • DNA混入疑惑を提起し、世界に追試を呼びかける
  • 一方の日本、有志医師の会ではDNA混入問題は騒がいない方針
  • この差は何? 氏のネガティブキャンペーン効果?

McKernan氏がFDAのワクチンと関連生物由来製品諮問委員会に出席して、DNA混入疑惑を提起し、世界に追試を呼びかけました。一方の日本、有志医師の会ではDNA混入問題は騒がいない方針という情報がリークされました。

この差は一体どこから生じるのでしょうか? 筆者はMcKernan氏のネガティブキャンペーンが功を奏していると考えています。その誤解を解くため、まずはMcKernan氏がどうやってDNA混入を発見したのか経緯を見ていきたいと思います。


2023/02/16 McKernan氏がmRNA長さ品質チェック開始が発端

  • 最初の目的は、mRNA内のDNA混入調査では無い
  • 品質不明のmRNAワクチンに不満を持ち、mRNA長さのバラ付き調査が出発点
  • もしmRNAが短かい/エラーありだと、期待通りのスパイク蛋白が生成されず
  • 調査の結果、短い物どころか、長い物も。これは何だ?

McKernan氏は、品質不明のmRNAワクチンに不満を持ち、mRNA長さのバラ付きの調査を開始したことが発端です。[1] というのは、もしワクチンに含まれるmRNAが短かかったりエラーがあったりすると、期待通りのスパイク蛋白が生成されなくなってしまうからです。

実際にファイザーとモデルナのバイアルを使った調査の結果、短い物どころか、長いものもありました。これは一体どういうことだ? となったわけです。

DNAを発見する過程はまた別のブログで紹介します。ここまではまだ mRNA の品質チェックの話だったということに留意して下さい。


2020年にスパイクの生物学的変性懸念、mRNAコドン最適化調査

  • 2020年にスパイクの生物学的変性を懸念しmRNA配列データのコドン最適化調査
  • 実績が無い人が、DNA混入をいきなり発見して報告したわけでは無い

McKernan氏は2020年にスパイクの生物学的変性を懸念しmRNA配列データのコドン最適化調査を行っています。こちらは実際のバイアルでは無く、ファイザーとモデルナが公開しているデータを用いて行なった調査です。

ここで強調したいことは、McKernan氏は、mRNA含む遺伝子配列の調査においてスペシャリストだという事実です。実績が無い人が思い付きの実験でDNA混入を発見して報告したわけでは無いのです。


日本で不当に貶められた評価

  • 印象操作に終止する人達が居る
  • コロナ禍でずっと見てきた光景では無かったか?


参考: 叮嚀に答えてると評する人も

  • McKernan氏の見えないところで貶める発言はよいのですか?


参考文献

  1. MCKERNAN, Kevin, Deep sequencing of the Moderna and Pfizer bivalent vaccines identifies contamination of expression vectors designed for plasmid amplification in bacteria, 2022.
  2. MCKERNAN, K. Deep sequencing of the Moderna and Pfizer bivalent vaccines identifies contamination of expression vectors designed for plasmid amplification in bacteria. 2023.
  3. MCKERNAN, Kevin, et al. Sequencing of bivalent Moderna and Pfizer mRNA vaccines reveals nanogram to microgram quantities of expression vector dsDNA per dose. OSF Preprints. April, 2023, 10.
  4. MCKERNAN, Kevin; KYRIAKOPOULOS, Anthony M.; MCCULLOUGH, Peter A. Differences in vaccine and SARS-CoV-2 replication derived mRNA: implications for cell biology and future disease. 2021.
  5. 荒川 央, RNAコロナワクチンにDNAが混入している? April, 2023.

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新田氏qPCR検量線が1000倍違っているのでは?

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新田氏提示のqPCR検量線

  • 検量線を元に「DNA混入率はRNAの100万分の1以下」と結論
  • ただし「見積りが一桁や二桁違っていたとしても1万分の1」とも
  • 1000倍ほど検量線が間違っており実際は1000倍では?
  • 1/100や1/10の可能性も

まず新田氏はmRNAワクチンにDNAが混入していることは確認しています。

新田氏が2023年4月30日に公開した資料(後に削除)によると2023年3月22日ごろ、DNAの量を測定するため、まずレファレンス(参照するためのもの)として検量線(Standard Curves)を引きました。そのために使ったものはSpike用プライマーでサイズは170bpです。McKernan氏と別のプライマーを使わなかったことの言及にも疑問がありDrymon 氏が追及していますが新田氏が別プライマー選択の誤りを認めていますので、脇に置いておきます。

検量線を引いた後で、調査対象のDNA量をPCRで増幅し、検量線と比べて調査対象のDNA量を測定するのが quantitative PCR (qPCR) です。新田氏はDNA混入量はRNAの100万分の1以下と結論付けています。

しかし筆者は1000倍ほど検量線が間違っている疑いがあると考えています。そうすると結論は「DNA混入率はRNAの100万分の1以下」「見積りが一桁や二桁違っていると1/100や1/10」となります。以下、根拠を述べます。


mbi氏の指摘: 260倍違っているのでは?

  • McKernan氏と新田氏の検量線を右の図に書直すと260倍違うと指摘
  • 新田氏はthreshold(閾値)はmbiさんが書いたものだと反論(後述)
  • 閾値は自由に設定できるが(対数表記でも)立上がりすぐ上に書くこと多し
    (もっと上に手動設定すること自体は正当)

検量線は、何サイクルで threshold(閾値) を超えたか、つまりCt(Cycle threshold)値が幾つだと量が幾らかということを示すためのものです。分り易くするために右のグラフに変換しておいて利用します。
切片が 2.4 違うので、10^2.4 で 260倍ほど違うのでは無いかというのがmbi氏の指摘です。

それに対して新田氏はthreshold(閾値)はmbiさんが書いたものだと反論しています。何故この反論をしたのかはこの時は分らなかったのですが、後で判明しました。確かに threshold(閾値) は実験者が設定してもよいものなので、threshold はmbiさんが引いた場所では無いという指摘自体は正当なものです。ただそれとmbiさんの260倍違うのでは? という指摘は関係無いというだけです。これは後述します。


藤川の指摘: 1000倍違っているのでは?

  • 荒川氏noteでのプラトー(停滞)の位置に関する解説を読み比較資料作成
  • プラトーに達する点が10違う。つまり1000倍違う
  • 新田氏の「対数表示かどうかで違う」との指摘を受け左上修正
  • 新田氏とMcKernan氏の検量線比較に影響無し

荒川氏noteでのプラトー(停滞)の位置に関する解説を読み,筆者も比較資料を作成し、新田氏の検量線だけプラトーに達する点が一般的なPCR試料カタログやMcKernan氏の検量線とはかけ離れていることを指摘しました。

新田氏から「対数表示かどうかで違う」との指摘を受け左上のグラフを修正しました。下のグラフ二つで○で囲った部分を全て右に3サイクル分程左にズラしてもよかったのですが、修正に手間がかかるので、左上だけとしました。以下の議論にはどのみち関係ありません。新田氏に指摘はいつも本質的な所では無いこところにあります。

どちらにせよ同程度の量5×10^7個のDNA量で、PCRがプラトーに達するのが、新田氏は12、McKernan氏は23。左上のグラフは1×10^7個のDNA量で24と、新田氏の検量線だか10違います。10違うということは 2^10 が 1024 なので 1000倍違うということになります。


Drymon氏の指摘: 1000倍違っているのでは?

  • Drymon氏も新田氏の検量線が1000倍違うことを立上がりから指摘
  • 新田氏に新田氏検量線と同じく立上がりが早い論文出すよう促した

Drymon氏も新田氏の検量線が1000倍違うことを立上がりの点が異常値であることから指摘しています。またDrymon氏は新田氏に新田氏検量線と同じく立上がりが早い論文出すよう促しました。


新田氏が類似(???)論文提示

  • 100ng (約1万コピー) で 16-18サイクルで立ち上がるとのこと
  • 今まで10fg(5万コピー)の話をしてたのに、質量1000万倍が類似例?
  • 提示グラフは検量線では無いし、同じ論文の別ページに検量線あり

新田氏は自信の検量線と類似のグラフとして 100ng (DNAが約1万コピー) で 16-18サイクルで立ち上がるというグラフを出してきました。
今まで10fg(5万コピー)の話をしてたのに、質量1000万倍のものを類似例として出してきました。しかもこのグラフは検量線では無い上に、同じ論文の別ページに検量線があります。


新田氏提示論文で検量線の正当性を訴えるのは無理がある

  • fgやpgの検量線の話してるのに、20年前のゲノムDNA 100ng(1000万倍)
  • 図2Aを出してきたが検量線は図3に別途有り
  • 10000コピーでは図3や図2説明と整合性取れない。
  • 図2Aは目盛と数値がズレてる

新田氏提示論文で先に出した検量線の正当性を訴えるのは無理があります。

まずfgやpgという微細量の話をしているのに、20年前のゲノムDNA の論文を提示してきました。質量は1000万倍と桁違いです。また図2Aを出してきましたが検量線は図3に別途有ります。筆者はどうして新田氏が10000コピーと言っているのか根拠が分りません。10000コピーと仮定すると、図3や図2の説明と整合性が取れないからです。

更に図2Aはグラフ単体としてもおかしなグラフとなっています。目盛と数値とがズレているのです。これでは論文の作者が書いた補助線で読み取ったCt値 19 や 21 が正しい値なのかも分りません。実際に図の説明では 27.03、32.25 など、全然違う値が書いてあります。


御茶ノ水氏最終回答

  • 御茶ノ水氏に、Target2のコピー数が10000とした場合の、図2Aと図2説明と図3Aと図3Bとで一貫性がある説明をお願いした後の最終回答
  • 筆者に説明させようとしてたが、分らんものは分らん
  • たかが検量線の妥当性を提示の目的に、解釈困難な論文を提示してきた

御茶ノ水氏に、Target2のコピー数が10000とした場合の、図2Aと図2説明と図3Aと図3Bとで一貫性がある説明をお願いした後の最終回答を示します。筆者に説明させようとしていましたが、分らないものは分りません。そもそも、たかが検量線の妥当性を提示の目的に、解釈困難な論文を提示してきています。類似の検量線を探せなかったということです。


PCR「立上がり」「サイクル」「Ct (Cycle threshold)」

  • 立上がり: 装置が検出し表示を始めること
  • サイクル: 横軸で何倍増幅操作を行ったかを示す
  • Ct (Cycle threshold): thresholdと定めた値を超えるときのサイクル値

新田氏は、新田氏の検量線だけが異常値であることを指摘している人達が「立上がり」「サイクル」「Ct (Cycle threshold)」を曖昧に使っているのをよいことに、専門家で無い人を混乱させようという議論をしかけてきます。

それぞれの意味は、私は上の定義で使うのがよいと思っています。筆者自身はPCR装置を使ったことはありませんが、自身の分野である通信分野でも信号の立上がりといえば上に書いた通り「装置が検出し表示を始めること」として使っています。

threshold(閾値) を上の方に設定すれば、Ct値は高くなります。新田氏はだから自身の検量線は異常値では無いといってますが、threshold を上の方に設定しても立上がり位置は変らないので、無理な主張です。


新田氏、McKernan氏検量線が人を騙すための物と発言!

  • 「検量線はMcKernan氏とそう違わない」と言ってたのに、
  • 「McKernan氏はグラフで非専門家を騙そうとしてる」と言い出した
  • 新田氏検量線はMcKernan氏検量線と同様に正常の主張だったのでは?
  • 新田氏含め今までMcKernan氏の検量線に異議は唱えられてなかった

新田氏の主張は『装置が検出し表示する「立ち上がり」と自分で設定できる「threshold」を混同させて専門家で無い人を騙そうとする手口』と筆者が指摘したところ、新田氏は「それをやったのがMcKernan氏のグラフだということです」と返してきました。

これは新田氏の主張に一貫性無いことを示す重要な発言です。元は「検量線はMcKernan氏とそう違わない」という主張だった筈なのに「McKernan氏はグラフで非専門家を騙そうとしてる」に変化しました。新田氏含め今までMcKernan氏の検量線がおかしいという議論は誰もしていなかったのですから。

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改めて「マスクに効果はあるのか?」科学的に検証する

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世界では去年2022年の段階でコロナ禍もマスク社会も終ったというのに、2023年6月現在、日本だけマスク社会が終りません。「一目を気にして」「慣れてしまったから」という方も多いでしょうが、未だに「マスクには効果あるのでは? 少しでも効果あるのなら着けた方がよいのでは?」と考えている方も多いのでしょう。

改めてマスクの有効性について科学的に検証します。


マスク有効性議論において一番重視すべき情報

  • 一番重視すべきは、マスクで感染が収まって対策やめた国は存在しない
  • 論文の裏付けが欲しいとき参照するのがマスクRCTメタ解析論文
  • コロナも含んだ何十年にも渡る研究のRCTメタ解析でマスクの効果は示されず。つまり「効果が無い」

一番重視すべき情報はマスクで感染が収まって対策やめた国は存在しないことです。陽性者・死者が出ようと対策やめた国だけが日常に戻れるという現実世界です。現実世界で置きていることや現実世界のデータが一番重視すべきことです。

これがほぼ全てであり。現実世界の現象を何よりも重視すべき。これで話は終ってもよい位のものです。

どうしても論文の裏付けが欲しいときに参照するのがマスクに関するRCTメタ解析論文。コロナも含んだ何十年にも渡る研究のRCTメタ解析でマスクの効果は示されいません。つまり効果が無いということです。

「結論は出ていない、今後の研究が必要」というのは「効果があるという結果が出るまで続ける。その間は効果があるかどうかは不明であって効果が無いと結論できない」と言っているのに等しく、つまり「効果が無い」と言えるタイミングは永遠に来ません。自チームが逆転できるまで延長戦をしているようなものです。

以下、現実世界のデータから見た側面と、RCTメタ解析や論文について解説していきます。


マスク・感染対策を誇っていた日本の感染状況は世界平均超え

  • 2021年夏の第5派から新規陽性者が世界平均を超え
  • 2022年1月の第6派から死者においても世界平均を超え
  • 2022年夏の第7派は圧倒的な陽性者

日本は綺麗好きでマスクなどの感染対策が優れていので被害が少ないという認識を持っている方が多いと思います。しかし世界と比べると最早そんなことは言えないことが分ります。

グラフは横軸が日ごとの時間推移を示し、縦軸は上のグラフが人口当りの陽性者数で下のグラフが人口当りの死者です。2021年夏の第5派で新規陽性者が世界平均を超えるようになり、2022年1月の第6派から死者においても世界平均を超えるようになってきました。第7派は圧倒的な陽性者となっています。これでいてマスクに効果があったと言えるのでしょうか?


マスク感染予防効果にRCTメタ解析のエビデンス無し

  • 2020年5月、最高エビデンスのRCTメタ解析論文でマスクに効果無し
  • 米国CDCのページにも載せられられている
  • 2023年1月の最新のコクラン論文でもコロナ含めマスクに効果無し
  • デンマークのRCTでは効果無し
  • バングラディシュRCT効果有りだが僅か11.6% (コクランに含まれてる)
  • 2022年と5月と10月に有効とする論文が出たが内容が怪しい。

コロナ禍が始まり、やたらとエビデンス、エビデンスと騒がしくなりましたが、一口にエビデンスといっても、図のようにレベルがあり、エビデンスレベルが高いもの低いものがあります。なお富岳のシミュレーションはエビデンスとしては認められません。これは後ほど解説します。

最高レベルのエビデンスはランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial, RCT)のメタ解析と言われるものです。これはRCTの複数論文の質を評価し(システマティックレビュー)、質が高いとして選び出された複数の論文を統合して結果を出します。

インフルエンザなどの呼吸器系感染症の感染防止にマスクが効果あるのか、RCTメタ解析論文として、2020年5月の香港大学Xiaoらの論文があります[1]。マスク着用に効果は認められないとなっています。数 十年の論文の解析結果という最高レベルのエビデンスとなっています。この論文は驚くべきことに、マスクを推奨してきたCDC(米国疾病対策予防センター)のページ[2]にも載せられています。CDCはマスクに効果が無いことを知っていながらずっと推奨してきたことになります。

Jeffersonも2020年11月に同趣旨のRCTメタ解析論文を公開し、2023年1月にはコロナも含めて内容を更新した論文[3]を公開しました。やはりマスクに効果はありませんでした。後で詳しく解説します。

マスクに効果は認められないとするRCTメタ解析論文があることは分りました。しかし逆の結果の論文が出ること自体は珍しくありません。そこでマスクは有効だとするRCTメタ解析論文を探してみます。

16のRCT論文のメタ解析で、N95マスクをフィッティングテストをした場合33パーセント感染リスクが下がったという結果はありますが、有意な結果ではありませんでした。[4] フィッティングテスト無しや不織布を使った場合の感染リスク抑制効果はそれより更に劣っています。

また数十や100以上の論文を解析した論文はあるのですが、RCTは無かったりごく僅かであったりで、代りに症例対照研究ばかりを集めています。[5, 6, 7]

また図にも書かれているように有意差をもってマスクが有効だとする2021年の Abaluck のバングラディシュの RCT 論文[8] はあるのですが、Jefferson2023[2]では Abaluck 2021を纏めてメタ解析しても有効性は認められないとの報告しています。

2022年5月と10月にそれぞれマスクが有効だとするRCTメタ解析論文[9, 10]も出ましたが、[1, 2, 3]の論文で参照されているものを入れなかったり、RCT論文で有効となっていない結果を論文中で効果が無かった時間を除外するなどの方法で有効としたり、ツギハギだらけの怪しい論文です。こちらも後で解説します。


参考文献

  1. XIAO, Jingyi, et al. Nonpharmaceutical measures for pandemic influenza in nonhealthcare settings—personal protective and environmental measures. Emerging infectious diseases, 2020, 26.5: 967.
  2. https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/5/19-0994_article
  3. JEFFERSON, Tom, et al. Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses. Cochrane database of systematic reviews, 2023, 1.
  4. TRAN, Thach Quang, et al. Efficacy of face masks against respiratory infectious diseases: a systematic review and network analysis of randomized-controlled trials. Journal of Breath Research, 2021.
  5. HOWARD, Jeremy, et al. An evidence review of face masks against COVID-19. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2021, 118.4.
  6. CHU, Derek K., et al. Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis. The lancet, 2020, 395.10242: 1973-1987.
  7. TALIC, Stella, et al. Effectiveness of public health measures in reducing the incidence of covid-19, SARS-CoV-2 transmission, and covid-19 mortality: systematic review and meta-analysis. bmj, 2021, 375.
  8. ABALUCK, Jason, et al. Impact of community masking on COVID-19: A cluster-randomized trial in Bangladesh. Science, 2021, eabi9069.
  9. CHEN, Yiming, et al. Associations between wearing masks and respiratory viral infections: a meta-analysis and systematic review. Frontiers in public health, 2022, 1015.
  10. LI, Hui, et al. Efficacy and practice of facemask use in general population: a systematic review and meta-analysis. Translational Psychiatry, 2022, 12.1: 49.

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統計情報で見るコロナ禍

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ようやくコロナも終り?

  • ようやくコロナも終りと思ってませんか?
  • それとも、いやまだまだ脅威は去ってない、でしょうか?
  • 本当は始まってもいない、今日はそんなお話


新型コロナは2020年に始まった恐しい感染症?

  • 自粛やマスクやワクチンが無いと乗り切れない?
  • しかし現実の統計データを見れば、決してそうでは無いと分る
  • 最大で1日400人の死者、マスク解除時では61人、多いのか?


日本では一日何人お亡くなりになっているか?

  • 月8〜14万人(年間140万人)、日に3500〜4000人
  • 肺炎含む呼吸器系疾患死者は月に1.2〜2.2万人、日に400〜700人
  • 他の死因と比較すれば、コロナ死は主な死因に含まれない
  • 普段から呼吸器系疾患、また他の重症患者の対応は行ってきた

グラフは月ごとに表示したもので、横軸は時間推移で2009年1月から月ごとに2022年11月までを示し、縦軸は月ごとの主な死因別死者数を示しています。

上のグラフからは毎月、全死因で8万人〜14万人の方がお亡くなりになっていることが分ります。下のグラフ、大まかな死因分類だと、多い順に、癌(3万人)、循環器系疾患(2〜3万人)、呼吸器系疾患(1万2000〜2万2千人)、老衰(5000〜2万人)となります。

死者の数には季節性があり、全死因死者や、循環器系疾患、呼吸器系疾患が特に顕著なのですが、グラフからは1月ごろ、つまり冬に多く亡くなって、夏は少なくなるということがよく分ります。呼吸器系疾患で亡くなる方は月に1万2000人〜2万2千人、日に400〜700人です。

一方、新型コロナによる死者は一番多い月で3000人(2021年まで)、6500人(2022年)です。数から言えば、日本人の主な死因に含まれませんが、グラフに表示するようにしました。多いときで日に平均400人程となります。

呼吸器系疾患で亡くなる方は、コロナ死が多かったときのコロナ死者と比べても、2021年までは5倍の規模、2022年になっても倍以上の規模です。そしてそれが「常時」なのです。医療体制が逼迫するとすれば、繰返しになりますが、それは医療体制を整える側の問題です。

余談ですが、近年、呼吸器系疾患死者が減り、老衰が増えています。この原因としては、在宅での見取が増え老衰と診断することが増えたことや、また遺族からの訴訟回避のために、呼吸器系疾患の一つである肺炎を老衰と診断することが増えたことなどがあるそうです。


2022年: 死亡時平均年齢はコロナ死者が全死因死者より2歳上

  • コロナ死者 85.28歳
  • 全死因死者 82.65歳

  • e-Stat 人口動態調査
  • 死者平均年齢の推計にあたり区分年齢の平均値を使用して計算。つまり「10歳以上15歳未満」の区分なら12.5歳とした。例外的に「100歳以上」の区分は102.5歳とした。

グラフは日本人の主な死因及びコロナ死者の平均年齢を推計したものです。横軸は2009年1月から月ごとに2022年12月末までで、7月までが表示されています。縦軸は月ごとの死因別の平均年齢を示しています。

結論から言いますと、2022年1〜7月、第6波以降の死者の平均年齢の推計は、上記のようになっており、コロナ死者の方が平均より2歳以上長生きという結果となりました。(なおこのグラフは一月ごとに自動更新されるので、少し値が変わることがあります)

よくコロナ死の平均年齢と平均寿命とが比較されますが、平均寿命は 0歳時の平均的な余命、これから何年生きるだろうかと推測したもので、実測値である死者の平均年齢とは別物です。

上のグラフでは全死因死者年齢の平均値と、コロナ死者年齢の平均値を「推計」して比較できるようになっています。2020年から2022年までは、年ごとの推計値も載せています。「推計」ではあるのですが、元データはどちらも厚労省が出している同じファイルにあるところがミソです。真の値と誤差はあっても、大小関係は変らないと考えています。

月ごとに見ていくとコロナ死者の平均年齢は、2020年から2021年3月までは全死因死者の平均年齢近辺でした。2021年4月〜12月まで全死因死者の平均年齢を連続で下回っていました。しかしその後、2022年になってからは7ヶ月連続で上回っています。

年ごとに見ていくとコロナ死者の平均年齢は、2020年と2022年に全死因死者の平均年齢を上回っています。


ヒトの死の流れ

  • 50歳代で自殺しなければもっと生きられ、
  • 70歳代で癌で亡くならなければもうちょっと生きられ、
  • 80超えて循環器系疾患(心臓病、脳卒中など)で亡くならなければ、もうちょっと生きられ、
  • 呼吸器系疾患(肺炎など)で亡くならなければ、もうちょっと生きられ、
  • そこまで乗り超えたら、老衰で亡くなることができる

一旦コロナのことは置いておいて、このグラフを描いてみて興味深いと感じたのは、主な死因での平均年齢は、12年間、順位の入れ代りが一度たりとも発生していないことです。あくまで平均的な話ですが、人の死とは上に書いたような流れなのだと解釈しました。

コロナの話に戻しますと、2022年コロナ死者は呼吸器系疾患死者とほとんど同じ年齢となっています。癌や循環器系疾患で亡くならずに済んだ方が呼吸器系疾患またはコロナで亡くなっているのでは無いでしょうか。

どちらにせよ、長生きなさった方が寿命を全うされて、コロナ死とされているのだと思います。こう書くと「若者だってコロナで亡くなっている!」と批難されていますが、それは他の死因でも同じです。どんな疾患であっても、割合いは低いですが、若い方が亡くなることがあります。


スウェーデンではロックダウンやマスクはしなかった

  • 義務教育の閉鎖やロックダウンをしないことで世界中から批難された
  • マスクもエビデンスが無いとしてしなかった
  • 4月5月のパンデミックの後は例年の全死因死者の最低値かそれ以下
  • 11月と12月には第2波が来るもその後は全死因死者が減った

グラフは横軸が日ごとの時間推移で縦軸が100万人当りの死者です。赤い線が新型コロナ死者を示しています。確かに2020年の4月と5月のスウェーデンの死者は日本に比べると膨大な数となっています。

青い線は他の死因での死者も含めた全死因死者を示しています。この線もやはり例年よりも高くなっています。水色で塗った領域は2015年から2019年までの同じ時期の最大と最小の範囲を示しており、この領域よりも青い線が高い位置にあると例年より死者が多かったことを示します。特に水色の領域の上に白い空白部分が見えて、更にその上に青い線があるところは、例年より非常に死者が多かったということを示しています。この観点から見ても2020年4月5月のスウェーデンの死者は多かったこといえるでしょう。

しかしその後は、ほぼ水色の領域の下に青い線が見えます。これは例年の死者の最低値付近かそれ以下で推移していたことを示します。

2020年11月と12月には第2波が来て、新型コロナの死者が増え、それに伴い全死因死者が例年より増えていることが分ります。しかしやはりその後は例年より低い水準で全死因死者が推移しています。


2015年からの視点: スウェーデンの2020年4月5月以外は平年並みかそれ以下

  • 一方で日本は2020年の全死因死者は例年より少ない
  • 日本では逆に次の年の2021年は死者が例年以上、2022年も増えた

次に開始点を2015年からとしてグラフを見てみます。スウェーデンの下に日本も並べてみます。上のグラフでやはりスウェーデンの2020年4月と5月の全死因死者は多いといえるでしょう。しかし11月と12月の死者に関していえば同程度となっている箇所が2018年以前にもあります。一般的に冬は寒さや感染症などの影響で人が多く亡くなります。2020年の11月と12月の死者は、時期的には例年より2ヶ月ほど早まっていますが、2018年以前の冬と同程度であったといえるでしょう。

一方で下のグラフ、日本は新型コロナが発生した2020年の全死因死者は例年より少なくなりました。年々死者が増加していた中で特異な出来事だったといえるでしょう。しかし逆に次の年の2021年は死者が例年以上になってしまいました。

よくよく考えれば新型コロナによって死者が増えるということはあり得ません。これはヒトの死亡率が100%だからです。新型コロナによって引き起こされるのは一時期に死者が集中するという現象です。

スウェーデンは毎年1月から3月ごろの死者が多いのですが、2019年と、2020年の新型コロナ直前の1月2月は暖冬の影響で亡くなる方が少なかったのです。2020年の新型コロナ死者の多さはその影響もあったと推定している論文も発表されています[3]。執筆者はスウェーデン人の研究者だけでは無くノルウェー人の研究者も含まれています。ノルウェーの研究者も含めた結論は、スウェーデンのようなマイルドな対策でよかったのでは、ということです。


1980年からの視点: ヒトは冬に多くなくなる

  • 1989年から1990年代にも新型コロナ並みの死者
  • 統計局はコロナ被害は1990年前後のインフルエンザと比較して同程度と発表

更に1980年からの死者推移を見てみます。冬に人が多く亡くなるというのがよく分ります。データは国連からと2000年以降はヨーロッパを中心とした死者推移データベースから取得しています。(ところどころ抜けているのはデータに抜けがあるためです。) 1989年から1990年代にも新型コロナ並みの死者が出ていることが分ります。実際、スウェーデンの統計局はその頃にインフルエンザで大量の死者が出ており、新型コロナ第一波の死者よりも全死因でみると多かったと述べています[4]。コロナ被害はインフルエンザと比較して同程度という発表をした国は筆者はスウェーデン以外に知りません。


1980年からの視点: スウェーデンと日本を比較

  • スウェーデンはコロナ被害が日本より多くても、日ごと人口当りの死者は日本より少ない
  • 日本は新型コロナ死者が少なくても高齢化により人口当り全死因死者が増加

改めてスウェーデンと日本を比較します。スウェーデンの場合は、100万人あたり日ごとの死者が、1980年には30〜40人だったのが20〜30人になり、新型コロナで一時的に40人になりました。一方で日本は日に15〜20人だった死者が高齢化の影響で今では30〜40人です。新型コロナの被害をほとんど受けなくても死者がどんどん増えている状態です。(なお日本で一ヶ所だけ突出して高いところは、東日本大震災のあった2011年3月です。)


ワールドカップで盛上がるカタールとマスクしていた日本

  • オリンピック時の東京よりW杯時のカタールの方が新規陽性者多い

グラフで東京オリンピック開催日の2021/7/23からカタールW杯開催日の2022/11/20までの東京とカタールの感染状況を比べます。1番目のグラフが100万人当りの新規陽性者で、東京五輪開催日の東京が95人、カタールW杯開催日のカタールが115人と、カタールの方が多くなっています。

細かい数値の差はともかく、馬鹿馬鹿しいと思いませんか? 東京オリンピックだって陽性者数で騒がなければ何の制限も無く開催できたのです。


ワクチンに呼応する新規陽性者増・コロナ死者増・超過死亡増

  • 接種数に呼応して新規陽性者増・コロナ死者増
  • 超過死亡(例年比の死者増減)は2020年、ワクチン無かった年はマイナス
  • 接種開始後の2021年からは、接種数に呼応して超過死亡も増加

グラフは横軸が時間推移で、2020年から宣言解除までを示しています。縦軸は上から新規陽性者数、コロナ死者数、超過死亡数です。陽性者も死者も接種に応じて増えていると捉えるのが普通の感覚でしょう。

超過死亡数は例年と比べてのコロナ以外も含む死者数の増減です。3番目のグラフにおいて、コロナが流行った2020年にはマイナスの値を示しており、つまり例年よりも死者が少なかったことを示します。2021年からずっとプラスの値になっているということは、例年より死者が多くなったことを示しています。2021年はワクチン開始時期です。また2022年から始まる 2番目の波、つまり3回目接種から陽性者・死者・超過死亡の波ともよく呼応しています。


過去40年分の全てのワクチン被害を超える

  • コロナでの救済制度の認定者数は2000件以上、死亡50人以上
  • 過去40年分の全てのワクチン累計を超えることは確実で史上最悪の薬害
  • 厚労大臣が被害は接種によるものと認めたときに認定される
  • つまり因果関係は認められている

コロナワクチンの予防接種健康被害救済制度の認定者数は過去40年分の全てのワクチンを超えるでしょう。何故、未だに中止しないのか不思議なレベルです。

左の二つのグラフは累計で、新型コロナワクチン健康被害認定 2,398人、うち死亡認定 53人であることを示しています。一方で過去44年間の全ワクチンでの健康被害認定 3,522人で、うち死亡認定 151 であることを示しています。

そして審査未了が4000件以上もありますので、過去のワクチン薬害の累計を超えることは確実です。間違い無く史上最悪の薬害です。

またよく誤解されますが、法律の条文によると厚労大臣が被害は接種によるものと認めたときに救済されます。つまり因果関係は認められています。因果関係は認められていないという話は副反応報告制度と混同しているのでしょう。

結局のところメディアが騒がないと国民が騒がないということでしょう。国民やメディアがコロナは怖くワクチンは素晴しいという立場に一度立ってしまって、ワクチンに否定的な報道をメディアができなくなったのでしょう。


まとめ

  • 統計情報から、検査・マスク・ワクチンといった対策は何の効果も無かった
  • そもそもヒトは必ず亡くなるのでありコロナで死者は増えない
  • 自粛もマスクも不要、ワクチンはむしろ感染を拡大させ、死者も増やす
  • 普通に暮らすのが一番

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ワクチンによる感染拡大と超過死亡を認めない人は作用機序を語らない

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推進もしないのにワクチン擁護の目的は何?

  • 推進する立場でも無いのにワクチンを何故擁護する?
  • 接種や接種推奨の過去の自分を肯定したいだけ?
  • 筆者の目的はコロナ禍から日常に戻ること
  • ワクチンで無意味に人が殺されることを止めたい

今更ワクチンを推奨しているわけでも無いのに、感染拡大と超過死亡をワクチンによるものでは無いと主張する方々がいます。「その主張の目的は何ですか?」と問いかけてもはっきりしません。ワクチンを接種したり推奨したりした過去の自分を肯定したいことが第一義で、それを明らかにすると恰好悪いのではっきりしないのだと筆者は見ています。

一方で筆者は、コロナ禍から日常に戻ることです。ワクチンで無意味に人が被害を受けるのを見るのが嫌なのでそれを止めることを目的とし、ずっとワクチンが感染や重症化予防に対して逆効果で害だと主張しています。

ここでは二つの統計情報と共に、反対の立場の方々が絶対に解説しない「作用機序」も混じえて解説します。異なる双方の主張を見て考えるのは読者の方々の役割です。


接種数に呼応する新規陽性者増・コロナ死者増・超過死亡増

  • 接種数に呼応して新規陽性者増・コロナ死者増
  • 超過死亡(例年比の死者増減)は2020年、ワクチン無かった年はマイナス
  • 接種開始後の2021年からは、接種数に呼応して超過死亡も増加

グラフは横軸が時間推移で、2020年から宣言解除までを示しています。縦軸は上から新規陽性者数、コロナ死者数、超過死亡数です。陽性者も死者も接種に応じて増えていると捉えるのが普通の感覚でしょう。

超過死亡数は例年と比べてのコロナ以外も含む死者数の増減です。3番目のグラフにおいて、コロナが流行った2020年にはマイナスの値を示しており、つまり例年よりも死者が少なかったことを示します。2021年からずっとプラスの値になっているということは、例年より死者が多くなったことを示しています。2021年はワクチン開始時期であり、2番目の波、つまり3回目接種から陽性者・死者・超過死亡の波ともよく呼応しています。


過去40年分の全てのワクチン被害を超える

  • 予防接種健康被害救済制度の認定者数は3500件以上、死亡50人以上
  • 過去40年分の全てのワクチン累計を超えることは確実で史上最悪の薬害
  • 厚労大臣が被害は接種によるものと認めたときに認定される
  • つまり因果関係は認められている

コロナワクチンの予防接種健康被害救済制度の認定者数は過去40年分の全てのワクチンを超えるでしょう。何故、未だに中止しないのか不思議なレベルです。

左の二つのグラフは累計で、新型コロナワクチン健康被害認定 2,398人、うち死亡認定 53人であることを示しています。一方で過去44年間の全ワクチンでの健康被害認定 3,522人で、うち死亡認定 151 であることを示しています。

そして審査未了が4000件以上もありますので、過去のワクチン薬害の累計を超えることは確実です。間違い無く史上最悪の薬害です。

またよく誤解されますが、法律の条文によると厚労大臣が被害は接種によるものと認めたときに救済されます。つまり因果関係は認められています。因果関係は認められていないという話は副反応報告制度と混同しているのでしょう。

結局のところメディアが騒がないと国民が騒がないということでしょう。国民やメディアがコロナは怖くワクチンは素晴しいという立場に一度立ってしまって、ワクチンに否定的な報道をメディアができなくなったのでしょう。


設計ミスの作用機序

  • 全身でスパイク発現、キラーT細胞による細胞傷害(破壊)
  • 同じく全身へのNK細胞による抗体依存性細胞傷害ADCC
  • 接種時の免疫抑制、他の感染症や癌の進行
  • 頻回接種(今後はレプリコン)でIgG4化、免疫寛容、血栓
  • スパイク標的でADE

    ワクチンとは無関係に、細胞性免疫や液性免疫の働きを図解

mRNA型コロナワクチンには沢山の問題点、そもそものミスコンセプション、設計ミスがあります。ワクチンを擁護する人達はこのことを語りません。代表的な問題のある作用機序としては上に書いたものなりますが、問題点は他にもLNPの毒性、シェディング被害疑惑、やDNA混入疑惑と枚挙に暇がありません。

詳しくは @molbie08氏の解説
村上名誉教授の解説動画[1]を見て頂けるとよいのですが、要は、mRNAワクチンは接種部位に留まらず全身に巡り、正常細胞にスパイク蛋白を発現させ、免疫の仕組みによって正常細胞も含めて破壊されるということです。

正常細胞が破壊されると部位が炎症を起こします。心筋炎が有名ですがどの部位だって炎症を起こしえ、最悪は死に至ります。そうならないために免疫抑制が行われます。すると今度は帯状疱疹など他の感染症や癌が進行します。

また2回や3回といった頻回接種により抗体の IgG4化が起こり免疫寛容という現象が起き、スパイク蛋白に対して免疫が反応しなくなります。これでコロナ感染による重症化は防げるのですが、逆にウイルスが排除されなくなり、ウイルス増殖により本人には自覚症状無くとも徐々に弱っていき老衰により亡くなる場合もあると考えています。また IgG4 抗体が抗原抗体複合体を作り血栓の原因になると考えられています。


接種でが死亡増のファイザー治験結果もFOXで放送

  • 現象説明に論文必要? 教科書に書いてる、もしくは容易に推測可能
  • ファイザー治験論文を根拠に全死因死者は接種者が23%多いとFOXで報道
  • 国内データだけでなく海外データや論文も参照して自ら考えて欲しい

「論文は?」とすぐに言ってくる方がいらっしゃいますが、ワクチンが逆効果である機序は教科書に載っている話、もしくは容易に推測される話です。論文がわざわざ必要でしょうか?

ただ別途、機序の結果を上手く説明する論文は有ります。

2021年7月にファイザー6ヶ月追跡論文[2]が出ました。2023年5月にはFOXニュースでも論文の治験結果を元に、死者に至っては接種者の方が23%多いと報道しています。ここでFOXニュースは米国最大級の視聴者を誇るケーブルTV報道局です。

論文から作成した上の表は筆者も何度もツイートしており、概ねFOXの報道通りです。2万人にワクチン接種して、コロナ死者は2人から1人になっただけですし、全体の死者は14人が18人(15+3)の29%増 (動画では 23%増と言及)となっていることが分ります。またFOXでは言及されていませんが、コロナ重症者を29人減らしても他の病気での重症者を100人以上増やしていることも示されています。

教科書から推測される機序を上手く説明する結果であり、また最初に示したグラフの説明にもなっていると考えています。

厚労省が提供する国内データだけでなく、基本的な教科書的な作用機序の智識、海外データや論文など広範な情報を取得し、自ら考えて欲しいと筆者は考えています。また言説を語る人が何を目的としてどんな情報を無視して語っているのかも含めて見て欲しいと考えています。

最後に、この記事に反論らしき記事が出るかもしれませんが、筆者の書くことはいつも同じです。

読者の皆様が、異なる双方の主張を見て、御自分でお考え下さい。


参考文献

  1. ニコニコ動画 東北有志医師の会, 村上康文名, “<緊急座談会>3,4回目ワクチン接種をすすめない理由,” 2023/08/09
  1. THOMAS, Stephen J., et al. Six Month safety and efficacy of the BNT162b2 Mrna Covid-19 vaccine. MedRxiv, 2021.

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東大マネキン実験のおかしさ

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東大マネキン実験の概要

  • 東大マネキン実験では効果有りだが日本はマスクして陽性者世界一
  • 現実に則していない何かがあるのではと考えるべき

内閣官房が提供する新型コロナウイルス感染対策で参照されている研究としては、いわゆる東大マネキン実験と富岳での一連のシミュレーションがあります。

まず既に説明したように、現実社会では全く効果を出せていません。しかし東大マネキン実験では効果有りとなっています。ここで、東大マネキン実験は現実に則していない何かがあるのでは無いかと考えるべきです。検証していきます。

まずは東大マネキン実験の概要を、東大のページ[2]から抜粋します。

東京大学医科学研究所感染・免疫部門ウイルス感染分野の河岡義裕教授らの研究グループは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の空気伝播におけるマスクの防御効果とマスクの適切な使用法の重要性を明らかにしました。

(中略)

本研究では、バイオセーフティーレベル(BSL)3施設内に感染性のSARS-CoV-2を噴霧できるチャンバー(注2)を開発し、その中に人工呼吸器を繋いだマネキンを設置して、マネキンに装着したマスクを通過するウイルス量を調べました。その結果、マスクを装着することでSARS-CoV-2の空間中への拡散と吸い込みの両方を抑える効果があることがわかりました。また、N95マスクは最も高い防御性能を示しましたが、適切に装着しない場合はその防御効果が低下すること、また、マスク単体ではウイルスの吸い込みを完全には防ぐことができないことがわかりました。


現実と何が乖離しているのか?

  • N95を装着する一般人はほとんどいないから現実世界とは関係無い
  • 20分間咳をする人と向かい会うのもどうかと思うが置いておく
  • 時間がもっと経過した場合はどうなるのか

さて、実験の設定はどこと現実と乖離しているのでしょうか?

まず N95 や更に N95 をフィットテストしてマスクを装着する人は現実にはほとんどいませんので、この結果は現実世界には全く反映されません。布マスクと不織布の結果だけ見ればよいでしょう。

「聞き手だけがマスクを着用」や「話し手だけがマスクを着用」した場合、布マスクや不織布で47%から70%の効果が削減効果があったとしています。(なお英語の元論文では「Spreader(拡散者)」と「Receiver(受け側)ですが、内閣官房の資料で「話し手」と「聞き手」となっているので本稿でもこちらの表記を採用します。)

論文中では「simulating a mild cough at a flow speed of 2 m/s (2) for 20 min」つまり「2メートル毎秒のおだやかな咳を20分間」と書かれています。20分間咳をする人と向かい会うのもどうかと思いますが、それは置いておきます。ともかく20分間の実験結果に過ぎません。

時間経過と時間が経てば結局は空気中にウイルスが充満していきますが、その考察がありません。例えば論文3 では、マスクに防御効果がありそれがずっと継続するにせよ、換気をせず時間が経てば結局は感染率が話し手がマスクをしていてもマスク無しの場合と同程度になっている結果が示されています。

また感染価という問題があります。実際にどのくらいの数のウイルスに曝露すると感染するのかを調べたところ、10 TCID50 という結果のもの[4]があります。つまり10個のウイルスに曝露するだけで50%の人が感染してしまうということです。これではマスクで数十%の削減効果があったとしても感染率に影響は出ないでしょう。


聞き手側のグラフの不思議

  • Cの図とDとEの図で同じ項目なのに違う値になっている箇所がある
  • Cの図の値を採用すれば聞き手はマスクしない方が受けるウイルス量少
  • 感染源になるからという理由でナースキャップが廃止された
  • 長時間のマスクがむしろ感染源になるのは当り前

聞き手側の結果をよく見ると、むしろ陽性者数世界一となった現実世界の現象を示唆する結果があることが分ります。

論文から抜粋した C の図での話し手が、マスク無し、布マスク、不織布マスク、である場合は、図D と図E では矢印で示す対応になっている筈です。しかし何故か絶対値、つまり各棒グラフの高さが異っており、高くなってしまっています。

上の図Cの棒グラフを採用してもよいのなら、話し手が布マスクをしている場合(図D)、話し手が不織布マスクをしている場合(図E)、どちらにおいても、聞き手がマスクをしない方が、布マスクや不織布マスクに比べて受けるウイルス量が少ないという結果になってしまっています。

マスクを付けていた方が感染し易いという結果が出ることはむしろ自然で、ナースキャップが何故廃止されたかといえば、ナースキャップがむしろ感染源となることが分ったからです。口元を覆った物をずっと取替えずに使い続けるとどうなるか、少し考えれば分ると思うのですが、いかがでしょうか。


結論には論文の限界も書いてある

  • 論文の最後には、条件により空気中でウイルスが残る可能性が示唆
  • 時間経過でどう変るかも検討する必要があると書くべきでは

It has been reported that the stability of the virus in the air changes depending on the droplet/aerosol components, such as inorganics, proteins, and surfactants, suggesting that the permeation efficiency of masks is also affected by the components of viral droplets/aerosols.

ウイルスの空気中での安定性は,無機物,タンパク質,界面活性剤などの飛沫・エアロゾル成分によって変化することが報告されており,マスクの透過効率もウイルス飛沫・エアロゾルの成分によって影響を受けることが示唆されている。

結論には、論文の限界も書いてあることが一般的です。東大マネキン論文においても、上のように書かれており、空気中でウイルスが残る可能性が示唆されています。本来であれば更に長い時間が経った場合は別途検討する必要があるということを書くべきだと筆者は考えます。

いずれにせよ、繰返しますが、まず現実世界での整合性が取れているかが一番大事なことで、違う結果が出ているのなら、何故その乖離が起きたのかの考察が重要です。東大マネキン研究は仕組みの解明を目指した研究とはいえても、エビデンスレベルとしては最低ランクの研究であることに注意が必要です。


補足資料: 時間経過に応じた感染確率の推移

  • マスクに効果有りとしても時間経過により感染率は上がる
  • 換気の方が効果あり

  • 注: 画像は東大マネキン実験論文では無く、Higashi2022 [3]より引用

Higashi2022 [3] の実験では、実験室で様々な種類のマスクをしてもらった状態で声を出してもらい飛沫の透過率を計測。その結果を元にシミュレーションにより感染者が講義室にいたときに時間推移による感染確率をプロット。不織布マスクによる感染確率低下が10%と計算されているものの、結局は換気の効果に比べれば非常に低いことも同時に示されています。


参考文献

  1. UEKI, Hiroshi, et al. Effectiveness of face masks in preventing airborne transmission of SARS-CoV-2. MSphere, 2020, 5.5: e00637-20.
  1. 東京大学医科学研究所新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果
  1. HIGASHI, Hidenori, et al. Measuring the effects of respiratory protective equipment and other protectors in preventing the scattering of vocalization droplets. Industrial Health, 2023, 2022-0180.
  1. KILLINGLEY, Ben, et al. Safety, tolerability and viral kinetics during SARS-CoV-2 human challenge in young adults. Nature Medicine, 2022, 28.5: 1031-1041.

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2回接種者の死亡率が高い? 英国の接種回数別死亡率についての考察

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小島勢二先生の記事「超過死亡の原因をめぐる英国での論争」

  • 小島勢二先生がアゴラ記事「超過死亡の原因をめぐる英国での論争」執筆
  • 英国の統計局 ONS は死亡率の含めて公表
  • ワクチン接種回数別の死亡率の比較グラフ提示
  • 筆者サイトでもグラフを公表

小島勢二先生がアゴラで「超過死亡の原因をめぐる英国での論争」との記事を執筆なさいました。

その中でワクチン接種回数別の死亡率の比較グラフが提示されていますが一つ強調したいことがあります。死亡率の数値自体も英国の統計局 Office for National Statistics (ONS) が計算したものだということです。人口や死者数などの情報を取得し手元で計算する必要のないものを英国の統計局 ONS は提供しており、日本とは大きく違います。

筆者もデータを取寄せて自身のサイトでもグラフを公表しようと思っていたのでグラフを紹介すると共に不思議な動きをしている箇所について考察します。


接種者の死亡率が高い箇所が何箇所も

  • 2回接種や3回接種(20日以内)は未接種より死亡率が高い

グラフは横軸が時間推移で2021年1月から2022年12月までを示しています。縦軸は10万人あたりの年間死者数を月ごとに表示しています。その月内の人口当り死者数では無いので混乱するかもしれませんが、ともかく大小関係や推移を追って下さい。また接種状況としては、2回接種(21日以上)、3回接種(20日以内)、3回接種(21日以上)を表示しています。(グラフ提供サイト

90歳以上に関しては 3回接種(21日以上)が最終的には、未接種と同程度か少し高い死亡率となっています。80歳台では同程度で年代が下がるにつれて、3回接種(21日以上)者の死亡率は下がっていくようです。

ここで特徴的なのは、2回接種や3回接種(20日以内)は未接種より死亡率が高いことです。このよう接種者の死亡率が高い箇所が何箇所もあります。結局、3回接種(21日以上)の死亡率の低い時期は2回までの死亡や3回(20日以内)での死亡を除かれた結果に過ぎないのでは無いでしょうか?

またよく見ると2021年10月から3回目(20日以内)の死者が計上されると共に、つまり3回目を射ち始めると2回接種者の死亡率が上がっていくように見えます。これは何故でしょうか?


3回目接種開始すると2回目接種の死亡率が上がる理由の考察

  • 3回接種ですぐに死亡した人の接種状況が記載されていない?
  • 役所の処理として2回接種として扱われているのでは?

90歳以上を例にコロナ除外死と関連死も確認します。2021年10月からの全死因(1番上)とコロナ除外死(2番目)はほとんど違いません。コロナ関連死者(3番目)はこの時期、全死因から見ると少ないためです。

3回接種ですぐに死亡した人には死亡記録が記載されても接種状況が記載されていないという疑惑が浮かびます。結果として2回接種者が死亡したと扱われているのでは無いでしょうが。公式には否定されていますが、病院や役所の運用としてはありそうに思えます。

接種後死亡すると接種歴が記載されない、これが、コロナ関連死が影響しない2021年10月から2回接種の死亡率が上がってるのに、未接種はそこまで変化してない理由では無いでしょうか?

なお筆者は他の可能性も考察しています。高齢の場合は死期が近い程の脆弱層には接種しない運用だったとします。接種を始めると非接種者の死期が近い程の脆弱層の比率が上がり、死亡率が上がるというものです。しかしこの理屈だと最終的に(死期が近い脆弱層比率の高い)非接種者よりも(死期の近い脆弱層比率が少ない)接種者の方の死亡率が高くなっているという現実は尚更問題です。下の世代では接種者の死亡率は低くなっていますが、低くて当り前という解釈なってしまい。ワクチン効果が怪しくなります。

どちらの解釈にせよ、3回接種(20日以内)が一番高くなっている時期がある以上、ワクチンは全死因死者を増やす可能性は否定できないと考えています。


同様に2回目接種開始で1回目接種の死亡率が上昇

  • 2021年7月までに区切れば、同様に2回目接種開始で1回目接種の死亡率上昇が確認

期間を2021年7月までに区切れば、同様に2回目接種開始すると1回目接種の死亡率が上がる現象も確認できます。


参考文献

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マスクを導入を決める優先順位狂ってないか?

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マスクを導入を決める優先順位のあるべき姿

  1. 介入に害があるかどうか
  2. 効果があったとしてどの程度の変化があるのか
  3. 本当に効果があるのか

上の順番であるべきと筆者は考えています。
(1)介入の害については既に書きました。(2)について考えてみます。


マスクに20%の有効性があったら?

  • そんな効果は無いとの立場ではあるが、仮定して推計
  • 年間を通して1クラス40人中、ずっと無症状者は32人、症状出る生徒が8人(左)
  • 年中マスクさせると、ずっと無症状者は34人、症状出る生徒が6人(右)
  • マスクには害があるのに、2人減らすだけ

結論を先に書くと年間を通して、1クラス40人中、ずっと無症状者は32人、コロナで症状出る生徒が8人になります。年中マスクさせるとずっと無症状者は34人で、症状出る生徒が6人となり、2人の差となります。

害があるのに、それでも生徒全員にマスクさせるのでしょうか。

この数は実績からの推計なので「実際の感染者は報告の倍」と仮定しても 1クラス40人中、ずっと無症状者は24人、コロナで症状出る生徒が16人です。年中マスクさせると、ずっと無症状者は27人、症状出る生徒が13人となります。

以下、推計の説明です。

オミクロンになってから年間2700万人が陽性者と判定されており、19歳以下はその1/4程度の700万人と推測します。19歳以下の人口は約2000万人なので、年間での陽性になる率は多目に見積って40% で、なお有症状はそのうちの半分の20%と仮定しました。

1クラスに40人の生徒がいれば年間で16人が陽性になって有症状が8人、ずっと無症状は32人となります。


それでもコロナになる人が少しでも少ない方がよい?

  • そもそも子供は重症化率と致死率が低いのだから対策が不要

それでもコロナになる人が少しでも少ない方がよいのでしょうか?

そもそも子供は重症化率と致死率が低いのだから対策は不要です。特にマスクはそれだけで害があることが分っているのですから。

図はデルタ時期2021年10月ごろの年代別の重症化率と致死率です[1]。子供は、ワクチンを接種して重症化率が下がったといわれる大人よりも、元から重症化率が低いのです。(大人が本当にワクチンで重症化率が下がっているかどうか筆者は疑いを持っていますがここでは觝れません)

重症化率から考えてもの子供のコロナ対策は一切不要だと考えています。ただしもちろんコロナ禍前からの手洗いとうがいなどの感染対策まで否定するものではありません。


高齢者に感染させないためにマスクをした方がよい?

  • コロナ前から若者から高齢者へは細菌やウイルスが感染していた
  • 自然の摂理として誰も気にしていなかった
  • 日本では20万が呼吸器系疾患死、10万が肺炎、うち3万が肺炎球菌。
  • インフルも直接死が3千、関連死で1〜3万人

それでも高齢者に感染させないためにマスクをした方がよいという人がいます。

筆者はマスクに効果は20%ですら無いという立場ですが、仮に効果があったとしても高齢者を守るためにも不要との立場です。コロナ前から若者から高齢者へは細菌やウイルスが感染していて自然の摂理として誰も気にしていませんでした。

日本人は毎年140万人が亡くなります。20万が呼吸器系疾患で、10万が肺炎、うち3万が肺炎球菌、インフルも直接死が3千、関連死で1〜3万人です。コロナだけを気にしてマスクをする理由が分りません。


参考文献

  1. 厚労省資料 新型コロナウイルス感染症の”いま”に関する11の知識(リンク切れ)

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