心筋炎患者はワクチン接種後が圧倒的多数
- 第73回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会 資料1-7―1 副反応疑い報告の状況について(2021/12/3)
- 第74回資料(2021/12/24)の心筋炎が第73回資料(2021/12/3)の心筋炎(心膜炎含む)報告より多い場合は、第74回資料の数値を利用
- 第47回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月11日)資料3-3 西浦先生提出資料 124ページ
若い人にはメリットは無く、周りのためという理屈も成立たないということを見てきました。それでいて若い人へのデメリットが比べものにならないくらい大きいのが今回のmRNAワクチンです。ワクチン接種後に心筋炎になる率は圧倒的です。
特に10代20代の若い男性が顕著なのですが、厚労省が把握しているワクチン接種後の心筋炎患者は 260人です。一方でコロナ感染後は 3人しか厚労省は把握していません。これでどうしてメリットが上回ると強弁するのでしょうか。
厚労省の心筋炎パンフレットは詐欺
パンフレットにはコロナに感染すると100万人中834人となっています。しかし繰返しになりましが、10代20代での厚労省資料で把握しているのは実数で3人(10月15日の資料で10-39歳で4人)です。10月15日の資料によると入院患者4798人から計算すると100万人あたり834人になりますが、ここで「入院患者」を対象としていることこそがおかしいのです。
10-29歳の男性の陽性者は2021年12月までで33万人、入院率は10%以下なので、100万人あたり834人の心筋炎が起こったとしても推計28人以下にしかなりません。
またこれは若い男性だけの問題でもありません。同様に厚労省の資料に10-29歳女性の新型コロナ「入院患者2949人中1人」の心筋炎をもって「100万人あたり339人」と書いてあります。しかし10-29歳の女性の陽性者は全期間で27万人、入院率は10%以下なので、心筋炎の推計9人となります。女性の推計を加えても10-29歳男女ともワクチン後の心筋炎の方が多いと推計されます。
そもそもワクチンは健康な人に接種するのですから、比較できる桁になっていること自体がワクチン接種事業としとて大いに疑問です。厚労省で把握してる実数で考えると、全世代で、男女ともワクチン接種後の方が心筋炎のリスクが高くなっています。
ファイザーワクチン6ヶ月追跡論文の重症者
- 新型コロナ重症者を減らしても、他の病気での重症者を増やすことを示唆
接種群 (約2万人) | プラセボ群 (約2万人) | 宣伝されてる 有効率 | ||
---|---|---|---|---|
新型コロナ | 陽性 (全期間) | 131 | 1034 | |
陽性 (2回目接種7日後から2ヶ月) | 12 | 312 | 96.2% | |
重症 (severe) | 1 | 30 | 96.7% | |
あらゆる有害事象(病気、副反応含む) (2回目接種1ヶ月後まで) | 総数 | 6617 | 3048 | |
重症 (severe) | 262 | 150 | ||
生命の危機 (life-threatening) | 21 | 26 | ||
全死因死者 | 15 (6ヶ月以降 +3) (内コロナ肺炎1) | 14 (内コロナ2) |
- 注1: 本論文の目的はワクチンの有効性や安全性評価についてであり、副反応発生率や死亡率について何ら結論を出すものでは無い(だからこそ問題)
- 注2:「あらゆる有害事象」での「重症」は、日常生活に不工合があり介助や入院が必要。人口呼吸器やICU利用を必ずしも必要としない。
ファイザーがワクチン接種後の6ヶ月追跡論文を2021年7月に出しています[1]。治験として約2万人の接種群と2万人のプラセボ群(非接種群)とを比較しています。ワクチンの発症予防効果も重症化予防効果も90%以上あり、深刻な有害事象もありませんでした、という論文の結論になっています。
しかし論文に付録(Appendix)として掲載しているデータも併せて表にすると、とんでも無いことが分ります。
確かに接種群でコロナで重症化した人は1人とプラセボ群30人より少ないというデータになっています。しかし接種群でコロナ以外で重症化した人は262人となっており、プラセボ群の150人よりも、112人も多くなっており、7割増しです。コロナで重症化しなければ、他のどんな病気で重症化してもよいのでしょうか?
プラセボ群でも有害事象が計上されていることを不思議に思うかもしれませんが、ヒトは生きていれば病気になります。ですからプラセボ群であっても追跡すればワクチンの副反応かもと思える症状が出るヒトは現れます。二重盲検定という方法が前提ですので、治験者にも医師にも接種したものがワクチンなのか生理食塩水なのか分りませんし、症状が出た人にワクチンを接種していたのかかも治験終了まで分りません。
この表をSNSで公表したとき、「コロナの重症化と、ワクチン接種後有害事象の重症化は違う!」と散々批判されました。確かに違うのですが、ワクチン接種後有害事象での重症化は Sever3 といわれるもので、定義は、日常生活に不具合があり介助や入院が必要というものであり、一般の方が考える重症の定義とは齟齬は無いと思います。人口呼吸器やICU利用を必ずしも必要とするものでは確かにありませんが、コロナの重症と定義が違うからといって無視してよいものでしょうか?
また批判として、この論文は有害事象を評価するものでは無い、とも言われました。論文が導き出そうとする答えと違うことをデータから読み取って公表することを、何故批判されるかも分りません。医学論文の作法としては間違っているといわれるのなら、それは医学論文の作法が間違っているのではとしか思えません。
ファイザーワクチン6ヶ月追跡論文の死者
- ワクチンを接種しても全死因死者数は減らず、むしろ増える可能性を示唆
WBさん作成のものを一部改変
ファイザーワクチン6ヶ月追跡論文の死者に関しても興味深いデータが出ています。まず全体の死者は接種群は15人でプラセボ群は14人と、減っていません。むしろ増えています。これだけなら統計的な誤差に過ぎないといえるのですが、治験終了後、接種群で更に二人増えています。またプラセボ群に接種して 3人の死者が計上されています。
ファイザーワクチン6ヶ月追跡論文からだけでも、ワクチン接種すると死者が増える可能性が高いと言わざるを得ません。
コロナ特有の後遺症といわれているものはインフルにもある
- 後遺症はオックスフォード大の研究によるとインフルにもある
- コロナはインフルの多くて2倍程度で、罹患者を考慮するとインフルの方が多い
ワクチン接種した方が重症化するし、死者も増える可能性があるというと「コロナには後遺症もある!」と反論する人が出てきます。
しかし後遺症はインフルエンザにもあり、その頻度は、新型コロナであってもインフルエンザの多くて2倍程度にしか過ぎないという研究があります[2,3]。年間でのインフルエンザの患者数の多さから考えれば、今までもインフルエンザ後に後遺症を患っていた患者はコロナよりも多かったと考えられます。注目されなかったのでしょう。
参考文献
- THOMAS, Stephen J., et al. Six Month safety and efficacy of the BNT162b2 Mrna Covid-19 vaccine. MedRxiv, 2021.
- ASRIATI, Sindi Qistina. 6-month neurological and psychiatric outcomes in 236 379 survivors of COVID-19: a retrospective cohort study using electronic health records. Jurnal Latihan, 2021, 1.2: 1-12.
- TAQUET, Maxime, et al. Incidence, co-occurrence, and evolution of long-COVID features: A 6-month retrospective cohort study of 273,618 survivors of COVID-19. PLoS medicine, 2021, 18.9: e1003773.