駅の人流と新規陽性者の傾向にほぼ相関無し
まず行動制限と新規陽性者・死者に関連性は無かったという論文は出ています。[1][2]
ここでは Google が提供する人流データを用いて、その時期、駅や住宅街に人が多かったのか少なかったのか、というグラフと陽性者や死者のグラフを重ね合せてみます。
例として日本、東京、大阪、沖繩を取ります。図は青色の線が駅の人流の増減で、朱色の線が新規陽性者数を示しています。
まず、緊急自体宣言やマンボウにより行動制限してたりしましたが、感染の波は起こり、第一波から第五派と進むに連れて、波が高くなっていたことが分ります。6月14日現在、オリンピックを開催するしないで揉めていた一年前と同程度の新規陽性者が出ています。
行動制限と感染の波には関連性があるのでしょうか? 詳しく見ていきます。
r= で示している数値は相関係数です。沖縄にだけ弱い正の相関がありますが、それ以外は相関がありません。
駅の人流と死者の傾向にほぼ相関無し
- ただしマイナスの値が多いことが気になる
次に図に駅の人流が青い線なのは同じだが、朱色を死者のとしたグラフを示します。二つの値に相関は無しと出てるのですが、マイナスの値が多いことが気になります。
といいますのは、次の図を見て下さい。
住宅街の人流と死者の傾向に相関無しだが……
- r=0.1〜0.19と相関無しだが、全部プラス
朱色が死者なのは同じですが、青い線は住宅地の人流、つまりどのくらい人が家かその付近にいたかを示しています。
二つの値に相関があると、家に居た方(Stay Home)が死者が増える傾向であることを示します。相関無しとはやはり出てるのですが、こちらは全てプラスになっています。駅の人流とは逆の結果になるであろうことは容易に想像できるのですが、駅の人流ではマイナスで、住宅害ではプラスになってしまうのは、何かあるのではと疑わざるを得ません。
まとめると、行動制限が新規陽性者や死者にグラフを見る限り関連があったとはいえません。また死者に関しては気になる結果が出ています。
皆さんも御自身で考えてみて下さい。
参考文献
- BERRY, Christopher R., et al. Evaluating the effects of shelter-in-place policies during the COVID-19 pandemic. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2021, 118.15.
- KANDASAMY, Ambika, et al. A LITERATURE REVIEW AND META-ANALYSIS OF THE EFFECTS OF LOCKDOWNS ON COVID-19 MORTALITY-II. 2021.